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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2023.03.9 Thu

Woodford Reserve Signature Cocktails回想を重ねる時間に寄り添う
郷愁を誘うオールドファッションド

吉野 優美さん / The Bellwood

PR:ブラウンフォーマンジャパン

15人の女性バーテンダーに訊く、バーテンダーストーリーとシグネチャーカクテル

2022年 バータイムズは、20人のトップバーテンダーがつくるウッドフォードリザーブのオールドファッションドをご紹介する「Old Fashioned Original Cocktail」を実施。大きな反響をいただきました。第二弾となる2023年は、オールドファッションドに限定せず、それぞれの個性を活かしたシグネチャーカクテルをテーマとした企画「Woodford Reserve Signature Cocktails」を展開いたします。さらに、本企画では、ウッドフォードリザーブがブランドテーマに掲げる〈女性の活躍〉に関連して、15人の女性バーテンダーのストーリーに注目します。カクテルについてだけでなく、バーテンダーという仕事を選んだきっかけ、その魅力や難しさ、これからの目標など、バーテンダーとしてのストーリーもじっくりとお訊きします。


ジャーナリストを目指し、高校生で海外留学


「大正モダンなカフェー」をテーマとした重厚感と和洋折衷のレトロ感を持ち合わせたカウンターに立ち、流暢な英語で海外からのゲストをもてなす。「The Bellwood」ヘッドバーテンダーを務める吉野優美さんは、日本のオーセンティックバーや、エネルギッシュな上海の街でバーテンダーの経験を積んできた。
バーテンダーになるきっかけを振り返ると、高校2年生の時、単身でカナダ・トロントへ留学したことが思い浮かぶ。幼い頃から英会話を習い、家族旅行で訪れた海外に興味を抱いていた。「将来はジャーナリストになろう」という目標を胸に、英語と海外の文化に深く触れるべく、知らない街で暮らす決心をした。
高校を卒業すると、当時、物価も学費も高額なカナダで大学に進学することは現実的ではないと思い知る。名残惜しくも、日本の大学進学を視野に入れて帰国をした。

「でも、手にスキルがあれば、再びトロントへ戻って、思い入れのあるあの街で働くことができるかもと考えました。その時、思い浮かんだ職業が、バーテンダーでした。バーのことなんて知らないのに(笑)。大人の世界への好奇心と、生まれ育った街、赤羽で見てきた大人たちがお酒を飲む姿がすごく愉しそう、といった漠然とした憧れが理由だったのだと思います」」


バーで繰り広げられることこそ「ジャーナル」


「実際に、バーテンダーとして働いてみると、目の前で起きていることそのものがジャーナルだ、と感じました。ジャーナリストになりたいと考えていましたが、バーのカウンターで繰り広げられるのは、より直接的で、新鮮で、温度感があるドラマ。それが毎日続くのです。これこそ自分のやりたかったことだ、と感じるようになりました」

吉野さんは、舞台のダンサーだった母と演出の仕事をしていた父のもとで育った。現在、夫も舞台の演出の仕事をしているという。

「エンターテイナーが周りに多い環境なんです。私も仕事の際は、バーのカウンターをひとつのステージだと思って臨んでいます。いかにバイプレーヤーになるのか、あるいは物語をメイクしていくのか」

いま思うのは、人生においてのステージが変わっても、現役のバーテンダーでい続けられる環境づくりだ。女性だから、というだけではない。性別を問わず、カウンターに立つだけでなく、レシピの開発やカクテルの仕込みなど、時間や場所のフレキシブルさをもった働き方の仕組みをつくることに関心を持っている。

「独立することもひとつのゴールではありますが、時代の流れもあって、いろんな通過点やゴールの選択肢が増えているように思います」

クラシックと最先端。ドメスティックとインターナショナル。両方を見て来たからこその、着眼である。

吉野 優美さんにとって、ウッドフォードリザーブとは

「バーボンウイスキーは、“骨太”“パンチがある”と言われていますが、ウッドフォードリザ ーブは、とてもきれいなラインを持っています。クリーンな味わいとなめらかさがあって、いろんな副材料と混ぜてもきちんと存在感を放っている。大事な芯の部分をしっかり持ったウイスキーだと感じています。だから、ロックやソーダ割り、カクテルのベースにしても合うんですね。総じて、アメリカンウイスキーのカクテルはカスタマイズできるものが多いように思います。カスタマイズとは、ビターズを変えたり数種類を混ぜてみたり、甘味はシロップでなく角砂糖に変えたり、オレンジピールではなくオレンジスライスにしたり。代表的なカクテルは、サゼラックやオールドファッションドでしょうか。その理由は、アメリカンウイスキーが、熟成からくる柔らかさを持ちつつも、バーボンらしいユニークさをきちんと備えているから。ぼやけないんですね。ことにウッドフォードリザーブでつくるカクテルは、カスタマイズに対応できる寛容さがあるように感じます」

吉野 優美さんのウッドフォードリザーブ シグネチャーカクテル

吉野さんが提案するのは、自身も好きなカクテルだというオールドファッションド。ウッドフォードが持つウッディーなニュアンスからさらにイメージを膨らまし、レシピを考案した。カクテル名に使われる「Memoirs」には「回想録」という意味がある。

「オールドファッションドが好きな理由は、カスタマイズができて、自分なりの愉しみ方ができるからです。そして、ひとりで飲むのもいいけれど、誰かとたわいのない話をしながらゆっくり味わい、時間を共有しながら飲むのに向いていると感じるからです。海外なら暖炉かもしれませんが、日本の土地を想定して浮かんだのは、囲炉裏を囲みながら昔話を訊くようなシチュエーション。しっくり来たのは、ほうじ茶をインフューズすることで生まれるやさしい焙煎感です。暖かみのある印象を味わいに再現し、さらに木から成る材料として椎茸を合わせて、スモーキーさを加えます。ライチに似た果実の竜眼は、殻に火をつけると醤油のような香りが立つのです」

ほうじ茶のインフューズは、これまでいく通りも試して、もっとも香りが立ち、やさしい味わいになる温度と時間に設定した。

「氷が溶けていく変化を愉しめるカクテルです。思い出話にふけりながら、ゆっくりゆっくり時間をかけて味わっていただきたいです」

Woody Memoirs Fashioned
〈レシピ〉
・ウッドフォードリザーブ
(ほうじ茶をインフューズ) 50ml(*1)
・スクラッピーズビターズ
チョコレート 3dashes
・クルミリキュール「Nocello」 2bsp
・椎茸メープルシロップ 2.5bsp(*2)
・竜眼(殻付き) 3個
〈つくり方〉
①ミキシンググラスにチョコレートビターズ、ウッドフォードリザーブ、クルミリキュール、椎茸メープルシロップを入れ、バースプーンでかき混ぜる。
②竜眼(2個)の殻に火をつけ、グラスで覆う。
③ミキシングティンに①を入れ、氷を1個(分量外)を加えて約40回ステアする。
④②のグラスに氷を入れ(分量外)、③を注ぎ、竜眼を飾る。

(*1)ウッドフォードリザーブ1本(750ml)に対し、ほうじ茶の茶葉10gを加え、60度の温度の湯で3時間加熱した後、
常温で一晩寝かせる。
(*2)オーガニックメープルシロップに、同量の干し椎茸の戻し汁と、刻んだ干し椎茸を加え、半量になるまで煮詰める。


吉野 優美さんのカクテルメイキング動画


吉野 優美(よしの・ゆみ)
東京都出身。「The Bellwood」ヘッドバーテンダー。幼い頃から英語を習い、ジャーナリストを目指して高校2年生で単身カナダへ留学。高校卒業後は帰国し、2012年より東京・蒲田のオーセンティックバー「Bar ChefTENDER」で3年間の修業を経て、2015年より上海「Speak Low」で 4年間バーテンダーを勤める。2019年、渋谷「The Bellwood」の立ち上げから携わり、現在に至る。


インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。


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