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2017.06.8 Thu

デュワーズ グローバルモルトアンバサダーが来日ジョージィ・ベル氏が発信する
スコッチウイスキーの新しい価値

BAR TIMES レポート

もっとも有名なスコッチのひとつである「デュワーズ」。そのグローバルモルトアンバサダーであるジョージィ・ベル氏がこの度来日されました。ジョージィ氏は、ウイスキー業界にはめずらしい女性のアンバサダーとしてウイスキーの新たな価値を発信し続けています。スコッチウイスキーの殻を打ち破り、さらなる可能性を広げていきたいと語るジョージィ氏が日本のバーテンダーに期待するものは何か、その思いを語っていただきました。

「デュワーズの原酒となるシングルモルトは皆、素晴らしい個性を持ったウイスキーです。そのブランドストーリーをしっかり伝えていくのが私の仕事です。」とジョージィ氏。
グローバルモルトアンバサダーとは具体的にどのようなお仕事ですか?

私の役割はその時々によって変わります。例えば、世界にいるバカルディのウイスキーアンバサダーをサポートしたり、イベントに参加したり。中でも重要な役割はエデュケーションです。ウイスキーに対するこれまでの固定観念を捨て、殻を破り、新しい価値を見いだしていく。そのひとつがウイスキーカクテルだと考えています。ウイスキーそれぞれの個性を踏まえ、どのようなウイスキーカクテルが提供できるのか、世界中のバーテンダーに伝えていくことも私の仕事です。言うなれば、ウイスキーという主役をサポートする助演女優のような役割ですね。

国際的なウイスキートレンドについて教えてください。

ウイスキーを嗜好する人達の層が変わってきたと感じています。特にイギリスではウイスキーは年配者の飲み物という印象が強くありましたが、男女問わず今は若い世代にも親しまれています。飲む層が変わればウイスキーへの見方も変わる。ウイスキーカクテルといった新しい楽しみ方が今後ますます広がっていくと思いますよ。


デュワーズのウイスキーポートフォリオをそれぞれどのように活性化していきたいと考えていますか?

確かにデュワーズは世界的にも有名なブレンデッドウイスキーです。ですが、そのデュワーズに使われている原酒は、どれも素晴らしい個性を持ったシングルモルトです。 ですから、バーテンダーはその個性を把握し、引き出す飲み方を考えなくてはなりません。例えば、デュワーズのコアモルトであるアバフェルディは、ハニーを思わせる豊かな甘味が特徴ですから、砂糖ではなくハチミツを使ったオールドファッションドが実に合います。このように、デュワーズだけではなくそれぞれのシングルモルトが持つ素晴らしさを同時に伝えていくことが全ポートフォリオの活性化につながっていくと考えています。

170年以上に渡って愛され続ける、世界で最も受賞歴のあるスコッチウイスキー

ウイスキーの固定観念を捨てるという部分で、日本のバーテンダーに期待することは何ですか?

日本の多くのバーではボトル棚にたくさんのスコッチウイスキーが並んでいます。それをストレートやロック、ハイボールでしか提供していないのはもったいない、カクテルとして上手く使わない手はないと思うんです。例えば、世界のバーに目を向け、そこにはどんなメニューがあって、それをどう提供しているのかリサーチしてみるのもいいと思います。そこから受けるインスピレーションは、その店のシグネチャーウイスキーカクテルになるかもしれません。もちろんその逆もあります。私は今回の来日で様々なバーを訪れ、オリジナルのウイスキーカクテルをオーダーしました。そうしたら、スコッチを使ったスモーキーなオールドファッションドや梅酒と合わせたスコッチハイボールなど、オリジナリティあふれるウイスキーカクテルを提供いただき、心から楽しむことができました。日本のバーテンダーのスタイルや高い技術、職業に対する誇りは世界にも類を見ないほど素晴らしいものがあり、海外のバーテンダーも日本に目を向けインスパイアされています。日本を含め世界中のバーテンダーが互いを刺激し合い、新たなウイスキーの楽しみ方を広げてほしいと期待しています。グローバルモルトアンバサダーとして私ももっとエデュケーションに力を注いでいきたいと思います。

アバフェルディをベースにした「ザ ゴールデン ドラム」。ハニーのリッチな味わいとオレンジビターの苦味が特徴。
クライゲラキをベースにした「マッチスティック サゼラック」。スモークのミストから立ち上がるユニークな味わい。



プロフィール

Georgie Bell(ジョージィ・ベル)
エジンバラ大学に在籍中、バーテンダーとして働いたことがきっかけとなりウイスキーへの強い興味を抱く。さらなる知識を深めるため、醸造と蒸溜の研究所にて蒸溜についての学位取得に励み、最高得点を成し遂げる。その後、ウイスキーへの情熱を多くの人達と共有するためにいくつかのブランドアンバサダーに就任し、啓蒙活動を始める。ウイスキー業界での十分な貢献によりバカルディチームの重要なメンバーとして受け入れられ、2016年9月にグローバルモルトアンバサダーに就任。現在に至る。

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