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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2017.03.29 Wed

SAKETRY 「思い出のボトル」第二十四回よりポール・ジロー35年 トレ・ラール
谷嶋 元宏 氏

絵:佐藤英行
文と写真:いしかわあさこ

ブドウの栽培から発酵、蒸留、熟成、瓶詰まですべての工程を自家で賄う貴重な生産者、プロプリエテールのひとりにポール・ジロー氏がいる。フランス・コニャック地方は最高峰のクリュとして知られるグランド・シャンパーニュ地区、ブートビル村で1800年代後半よりコニャックを生産し、伝統を守り続ける姿に魅了された飲み手は数知れない。神楽坂でバーを営む谷嶋元宏さんも、そのひとりだ。

高田馬場の老舗カフェ「コットンクラブ」のバックバーに、それはあった。
1杯800〜1,000円という価格帯の中で、3,500円の高値がつけられている。大学生だった谷嶋さんは、一緒に飲んでいた先輩に嘆願した。
「ご馳走して頂けませんか、と。こんなことを言ったのは、後にも先にもこれきりですね。古谷三敏さんの漫画に登場したボトルで、いつか飲みたいと思っていました。蒸留酒を飲んで、初めて凄いと感動しましたね」


大学院へ進んだ後、化粧品会社の研究所、高校教員と勤め、1999年にバー「フィンガル」を開店。ソムリエであり、ウイスキーに関するセミナーの講師として活躍する谷嶋さんが厳選するワインやウイスキー、そしてブランデーが並んでいる。国内で特に情報の少ないブランデーへの熱意は、人一倍だ。

「ウイスキーは熟成を経て着飾り、綺麗になっていく印象がありますが、ブランデーはある程度着飾ったら徐々に飾りを脱いでいく。素に戻っていくにつれ、ブドウそのものを感じられるようになるんです。そんな魅力的な一杯を、是非多くの人に味わって頂きたいですね」

Bar Fingal
東京都新宿区神楽坂3-1 美元ビル1F
03-3235-2378
営業時間:19:00~02:00/日曜・祝日休み

佐藤英行
イラストレーター野口佐武郎に師事。模写を通じ写実の技法を学ぶ。1998年、古舘伊知郎氏のトークライブ「トーキングブルース」の会場展示用絵画を作成し、フジテレビやWOWOWの同番組内で使用される。2000年、講談社kfsメルヘンイラストコンテストで大賞受賞。 2007年、文芸社VA出版文化賞で最優秀賞等を受賞。現在、スコッチモルト販売の「ディスティラリー・コレクション」シリーズでスコットランドの蒸留所を描いた経緯から、Barをモチーフとした作品をライフワークと定め、バーホッピングの日々を送る。
ブログ http://satohideyuki.usukeba.com/
facebook https://www.facebook.com/h.sato.phs

いしかわあさこ
東京都出身。ウイスキー専門誌『Whisky World』『ウイスキー通信』の編集を経て、バーを中心としたフリーライターに。世界のバーとカクテルトレンドを発信するWEBマガジン『DRINK PLANET』などに寄稿している。編著書に『The Art of Advanced Cocktail 最先端カクテルの技術』『Standard Cocktails With a Twist スタンダードカクテルの再構築』がある。
今宵のバー? http://www.koyoinobar.com/
facebook https://www.facebook.com/asako.ishikawa.5

saketry

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