fbpx

バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2016.07.25 Mon

SAKETRY 「思い出のボトル」第十三回よりゴードン ロンドン ドライジン
阿部 俊英 氏

絵:佐藤英行
文と写真:いしかわあさこ

07251600記事内1
鮮やかな翡翠色が目を引くバックバーには、ボトルではなく食器が並んでいる。アメリカ・アンカーホッキング社の耐熱ガラスブランド「ファイヤーキング」の皿やマグカップなどで、オーナーの阿部俊英さんがコレクションしたものだ。ただ飾ってあるのではなく、アジアンフードやコーヒーなどがこれらで供される。壁にはアーティストによる写真や絵画が月替わりで掛けられ、2001年に開催した映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の写真展をきっかけに、モヒートが名物となった。昼はハワイアン、夜はジャズが流れ、開放感のある店内で寛ぐ客人の姿が彼方此方に見受けられる。


「だいぶ前に、ゴードンのオールドボトルを見つけて買いました。裏ラベルにシュウェップスの写真があって、なんだか懐かしくて。ほとんど自分で飲みましたが、空になってもなんとなく取っておいたんですよね」
ゴードンは世界で初めてジントニックを生んだブランドといわれ、トニックウォーターはシュウェップスを推奨している。このボトルが流通していた1970~80年代、阿部さんはロンドンで幼少期を過ごしていた。最近になって、何故自分がこのような店を出したのかと考えた時、現地のパブで楽しんだ記憶がボトルと共に蘇ってきた。あの頃見て感じたような、近隣の老若男女が集まる社交場を目指したい。その思いが、代々木上原駅前に具現された。
ふとカウンターに目をやると、男の子が椅子に腰掛けてジュースを飲んでいる。此処にも家族連れで来店する客が多いらしい。阿部さんの願いは、地元の人々に通じているようだ。

Fireking cafe
東京都渋谷区上原1-30-8
03-3469-7911
営業時間:18:00~02:00(ランチタイム11:30~18:00)/無休

201607251600記事内2

佐藤英行
イラストレーター野口佐武郎に師事。模写を通じ写実の技法を学ぶ。1998年、古舘伊知郎氏のトークライブ「トーキングブルース」の会場展示用絵画を作成し、フジテレビやWOWOWの同番組内で使用される。2000年、講談社kfsメルヘンイラストコンテストで大賞受賞。 2007年、文芸社VA出版文化賞で最優秀賞等を受賞。現在、スコッチモルト販売の「ディスティラリー・コレクション」シリーズでスコットランドの蒸留所を描いた経緯から、Barをモチーフとした作品をライフワークと定め、バーホッピングの日々を送る。
ブログ http://satohideyuki.usukeba.com/
facebook https://www.facebook.com/h.sato.phs

いしかわあさこ
東京都出身。ウイスキー専門誌『Whisky World』『ウイスキー通信』の編集を経て、バーを中心としたフリーライターに。世界のバーとカクテルトレンドを発信するWEBマガジン『DRINK PLANET』などに寄稿している。編著書に『The Art of Advanced Cocktail 最先端カクテルの技術』『Standard Cocktails With a Twist スタンダードカクテルの再構築』がある。
今宵のバー? http://www.koyoinobar.com/
facebook https://www.facebook.com/asako.ishikawa.5

saketry

11251240

関連記事はこちら

PAGE TOP