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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2023.10.26 Thu

「アイリッシュコーヒーの日」記念企画
ブッシュミルズでつくるアイリッシュコーヒーの魅力
「ブラックブッシュ」の熟した果実の香りと華やかなコーヒーを合わせる。

大渕 修一さん(The SG Club/東京・渋谷)

PR:アサヒビール株式会社

1940年代、アイルランドで誕生したアイリッシュコーヒー。アイリッシュウイスキーとコーヒー、そしてクリームを合わせる伝統的なホットカクテルです。来たる「アイリッシュコーヒーの日」(1月25日)に向けて、400年以上の歴史を持つ「ブッシュミルズ」は、全国のバーへ「アイリッシュコーヒーフェア」を提案いたします。

BAR TIMESでは、コーヒーカクテルのスペシャリスト3人に世界最古のウイスキー認可蒸溜所「ブッシュミルズ」を使ったアイリッシュコーヒーのアプローチと魅力をご紹介。

SG Group Bar Manager 大渕修一さんが提案するのは、オロロソシェリー樽とバーボン樽で長期熟成させたモルト原酒を使う「ブラックブッシュ」とスペシャルティコーヒーによる1杯。 真冬の特別な1日は、アイリッシュコーヒーで乾杯しよう!

アイリッシュコーヒーはシンプルだからこそ掘り下げがいがある

バリスタとバーテンダーという2つのジャンルで研鑽を積み、オリジナルのコーヒーカクテルを競うコンペティション「Japan Coffee In Good Spirits」で2度の優勝を果たした大渕修一さん。初代チャンピオンに輝いた初めての優勝カクテルは、ブッシュミルズ「ブラックブッシュ」でつくったアイリッシュコーヒーだった。
大渕さんにとって、アイリッシュコーヒーは自身のキャリアを語るのに欠かせないカクテルである。

「コーヒー、ウイスキー、クリーム、甘味というシンプルな構成に見えて、素材やバランス、温度、液量、グラスのすべてに意味があって、掘り下げるところがたくさんあるカクテルです。当時はそこまで深く考えられたものではないかもしれませんが、ものすごく緻密な計算のもと成り立っていて、コーヒーカクテルとしてすばらしい完成度だと思います」

コーヒーの個性を生かし、クリームとの温度差は約50度とする

アイリッシュコーヒーをつくる際、大渕さんがもっとも大切にしているのはコーヒーの個性を生かすことだ。コーヒーとひと言で言ってもコク、苦味、スモーキーさ、フルーティー感、フローラル感、酸味、甘味……と個性は多彩。それは「ワインにも似ている」と大渕さんは考える。
濃厚なソースの肉料理に合わせるのに爽やかなソーヴィニヨン・ブランでは頼りない。深いボルドーの赤を合わせよう……とフードペアリングするように、グラス1杯のなかでコーヒーとウイスキー、クリームのバランスをとる。
さらに、コーヒーとクリームの「温度差」もアイリッシュコーヒーの大きな魅力だと語る。

「コーヒーの温度は約62~65度に仕上げます。『熱い』ではなく『温かい』ぐらいの温度帯です。クリームは約12~15度。この約50度の温度差がすごく気持ちよく飲めると思うのです。コーヒーをもっと熱くしてしまうと、クリームが冷たいのに急に熱い液体が口に入ってやけどしてしまいます。冷めるのを待っていてはクリームが温まってしまい、せっかくの魅力である温度差を愉しめなくなってしまいます」グラスに注ぐ「余白」にも気を払う。

「グラスの形状にもよりますが、たとえばこのシャンパングラスなら、1cmほどの余白をめやすにします。飲むときに、クリームとコーヒーがちょうど半々の割合で口の中に流れてきて、ひと口目からちょうどよい温度帯と割合を愉しめるからです。過去に何度も自分で飲んでみてめやすを付けました。めいっぱい注いでしまうと、ひと口目は生クリームしか入ってきません」

シェリー樽熟成の「ブラックブッシュ」が、コーヒーの飲みごたえを補完しながらフルーティーさを引き上げる

大渕さんは、自身が「ブラックブッシュ」で優勝を果たして以来、アイリッシュコーヒーには「ブラックブッシュ」一択だ。

「スペシャルティコーヒーを使うことが多く、コーヒーがもつフルーティーさや華やかさといった繊細なフレーバーを活かすウイスキーを使いたいと思っています。かといってなじむだけでなく個性も欲しい。その点『ブラックブッシュ』はシェリー樽熟成による熟したフルーツの香りやコク、旨味、熟成感があります。コーヒーに足りない重厚さを補完しながらフルーティー感を引き上げてくれるのです」

「ブラックブッシュ」はオロロソシェリー樽とバーボン樽で長期熟成させたモルト原酒を80%以上使用し、グレーンウイスキーとブレンド。シェリー樽熟成由来の熟した果実の香りと卓越したブレンディングが特徴。とくに華やかなタイプのコーヒーとの相性が格別。

「ブラックブッシュ」でつくる華やかなアイリッシュコーヒー

〈レシピ〉
・ブッシュミルズ「ブラックブッシュ」 20ml
・スペシャルティコーヒー「ゲイシャ」(浅煎り) 100ml
・自家製シロップ 10ml (*)
・生クリーム(乳脂肪分35%) 30~40ml
(*)シンプルシロップ、黒糖、シェリー酒(ペドロ・ヒメネス)を煮詰める


〈つくり方〉
1.グラスに「ブラックブッシュ」、シロップ、温かいコーヒーを入れてステアする。
2.シェーカーに生クリームを注ぎ、ストレーナーのバネを入れてシェークし、生クリームを立てる。
3.ストレーナーで濾しながら2を1に注ぐ。

カクテルメイキング動画はこちら

レシピのポイント
「フルーティーで華やかなスペシャルティコーヒー『ゲイシャ』を主役に、ツイストはせずにシンプルに構成します。コーヒーが軽やかなので、生クリームの乳脂肪分も軽めのものを選びます。自家製シロップにはペドロ・ヒメネスを加え、シェリー樽熟成ウイスキーとのフルーティーさの相乗をねらいます」

大渕修一(おおふち しゅういち) プロフィール
1986年生まれ。ホテル学校を卒業後、レストランに就職し、アルコールやコーヒーを扱うドリンクセクションに配属。その後、東京・西麻布「Amber」、2013年よりミクソロジーとスペシャルティコーヒーを融合した麻布十番「Mixology bar Source」、2016年より新宿「Janice wong dessert bar」でのスイーツ×カクテルペアリングなどを経て、2019年より中目黒「スターバックス リザーブ ロースタリー」内の「アリビアーモバー」にてチーフバーテンダーを務める。2022年よりSG Group Bar Managerを務める。オリジナルのコーヒーカクテルを競うコンペティション「Japan Coffee In Good Spirits」において、2013年初代チャンピオン、2015年に2回目の優勝を果たし、世界大会出場。日本を代表するコーヒーカクテルのエキスパートとして、幅広く活動。


The SG Club
東京都渋谷区神南1-7-8 Tel:03-6427-0204


インタビュー・文 沼 由美子
インタビュー・文 沼 由美子 ライター・編集者。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。

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