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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2016.09.6 Tue

アイラ島の職人たちがつくる真のアイラモルトブルックラディ(1)

第七回 バーでこそ飲みたいウイスキー BAR TIMES 編集部

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こよなくバーを愛するバーファンのみなさまに、バータイムズ編集部がとっておきのウイスキーをご紹介する編集企画『バーでこそ飲みたいウイスキー』。ウイスキーは香りや味わいだけでなく、蒸溜所の風土や歴史、樽や仕込み水へのこだわり、スチルや蒸溜方法の個性、バッティングの技術など、様々なストーリーを知ることでより深く愉しむことができます。ぜひバーでこそ、そんなウイスキーの味わい深い世界をお愉しみください。

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1881年、アイラ島で創業したブルックラディ蒸留所。創業当時、最先端を誇った設備は現在も働き続け、アイラモルトの伝統を今に継承しています。大きな資本を持つグローバルブランドが席巻するカテゴリーにあって、独自のアイデンティティを掲げ、一貫して開拓者として挑戦し続けてきたブルックラディ。彼らはロマンティックなイメージや誇張されたストーリーで語られることを嫌い、徹底した原産地のこだわりと品質の追求によりその価値を高めてきました。アイラ島の職人たちの情熱の高さは、彼らがつくったウイスキーの品質が物語っています。

 


 

ブルックラディがこだわる「テロワール」とは
ブルックラディのアイデンティティは、“WE BELIEVE TERROIR MATTERS.” (私たちはテロワールが重要だと信じている)という言葉で示されます。彼らが大切にしている「テロワール」とは何か。それは真のアイラモルトをつくるためのウイスキーの育成環境です。「スコティッシュ・バーレイ」シリーズはスコットランド産の大麦、特に「アイラ・バーレイ」シリーズはアイラ島産の大麦を使用。土壌、気候、風土などアイラ島の地理的影響を色濃く受けながら、蒸留、熟成、ボトリングまで、ウイスキーづくりは一貫してアイラ島内でアイラ島を愛する職人たちの手で行われます。「テロワール」によってアイラ島の魂が宿り、ブルックラディは、真のアイラモルトになるのです。


アイラ島の風土と伝統


ブルックラディのすべてのスピリッツは海岸沿いのロッホ・インダールの上にある倉庫で潮風を受けながら熟成されます。この新鮮な潮の香りはブルックラディの特徴的なアクセントです。荒々しい海風と激しい潮流、大西洋の大波に囲まれたアイラ島は、ゲール/ヴァイキングの遺伝子を受け継ぐ人々の島なのです。

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アイラ島でつくる信頼性


ブルックラディはアイラ島で蒸留、熟成されますが、主要な蒸留所の中で唯一、島内でボトリングまで行っています。ウイスキーは、つくられた場所や原材料である大麦や水、そしてつくる人の魂によって命を与えられます。つまり、つくる場所や原材料の原産地への信頼性は極めて重要なのです。


大麦へのこだわり


ブルックラディはスコットランド産の大麦のみを使用しています。さらにアイラ島の大麦生産農家と契約を結び、歴史上初めて100%アイラ島産の大麦によるシングルモルトを生み出しました。ブルックラディはすべてノンチルフィルターで、着色も施していない自然の状態でボトリングされています。

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じっくり時間をかけてつくる


ブルックラディは最高品質のスピリッツを生み出すための時間は惜しみません。ヴィクトリア朝時代の設備は自らのペースで動き、糖化も蒸留も職人たちの目と耳と魂で管理されています。彼らは、科学技術によって速度を上げるよりも自然のリズムに任せる方が、良いスピリッツを生み出せると信じているのです。


妥協のない職人たち


業界で最も若いディスティラリーマネージャーの一人、アラン・ローガン。ジム・マッキュワンから技術と情熱を受け継いだヘッドディスティラー、アダム・ハネット。生涯ブルックラディと共に生きてきた男、シニアスティルマンの、“バッジー” マクファディン。ブルックラディに関わる全ての人が同じ志を持ち、妥協のないウイスキーづくりに励んでいます。

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ウイスキーづくりのパートナー


ブルックラディが契約する農家の人たちはサプライヤーではなくパートナーです。 彼らは、それぞれの畑の土壌について、風向きについて、水はけについて、方角について、そして耕地の気候について教えてくれるブルックラディの仲間なのです。


既成概念への挑戦


ブルックラディは革新的なシングルモルトをつくることで知られています。ウイスキーは古いものほど良いとされますが、彼らは同意しません。ブルックラディの真価は熟成年数によって評価されるものではないからです。彼らがウイスキーを世に送り出すのはそれが飲み頃に達した時です。ジム曰く「準備が整ったら準備ができたということだ 」。

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職人の魂と感覚がつくるウイスキー


ブルックラディは、定められた工程・手順や製法に基づくのではなく、手で触れて、目で見て、舌で味わってウイスキーをつくりたいと考えています。 これは明らかに効率が悪いのです。しかし、一体いつから味わいや真価性よりも効率が重視されるようになったのでしょうか。ブルックラディは可能なかぎり最も示唆に富むウイスキーづくりを目指しています。


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