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NEW2021.04.16 Fri

バタフライピー由来の色素で色が変わる! エンプレス 1908 ジンで実現する
魅了のカクテル

インディゴブルーのジンが入ったグラスにトニックウォーターを加えると、色がみるみるとローズピンクへ変わっていく……。まるでマジックにかかったような一杯に、はっと息をのむ人は多いだろう。バタフライピーによる色合いだけでなく、味わいにも惹かれたという山﨑剛氏(BAR GOYA/東京・銀座)が再現したメーカー推奨のジントニックと、蝶が舞うオリジナルカクテルとは?

カウンターの会話が止まるほどのインパクト

エンプレス 1908 ジンが日本で発売される前に蝶豆花茶(バタフライピー茶)と出会い、山﨑氏はその可能性を感じていた。ハーブティーながら独特な香りや癖はなく、味もほとんど感じられない。鮮やかなブルーからは想像がつかないくらい、すっきりとした飲み口だった。

「ヨガの先生がレッスン時に出してくださった青色の飲み物が、バタフライピーのお茶でした。これはカクテルに使えると思っていたら、間もなくエンプレスジンが発売されて。青いジンだから味わいも少し変わっているのではと試飲すると、正統派なテイストで驚きました。口にした時のアタックが柔らかく、上品でクリアな印象。さまざまなボタニカルを用いた個性豊かなジンが登場している中、奇をてらっていないところも気に入りました。ジントニックをお出しすることが多いですが、日本の柑橘類とも相性が良く、例えばエンプレスジンと柚子を使ったギムレットもお勧めです。ただ、ほのかな甘みのある繊細な味わいのジンなので、酸味を入れ過ぎないよう意識しています」

味わいもそうだが、なんといってもこの色が魅力だ。エンプレス 1908 ジンにトニックやライムなどの酸味を加えると、バタフライピー由来の植物色素であるアントシアニンが反応してインディゴブルーからローズピンクへと色を変える。ジントニックを注文した本人はもちろんのこと、周りのお客も会話が止まってしまうほどのインパクトがあり、“革命的だ”と山﨑氏は言う。バーテンダーのパフォーマンスではなく、お酒そのものがサプライズを与えるというのは珍しい。

メーカー推奨のジントニック「エンプレス トニック」

カナダのヴィクトリア蒸溜所と、ブリティッシュコロンビア州の首都ヴィクトリアで1908年に創業した老舗ホテル「ザ・フェアモント・エンプレス・ホテル」との共同開発により誕生したエンプレス 1908 ジン。そのメーカーが推奨している飲み方が、バルーングラスにエンプレス 1908 ジンを45ml注いでフィーバーツリー プレミアム トニックウォーターで満たし、ピンクグレープフルーツのスライスを飾る「エンプレス トニック」だ。山﨑氏は他社のトニックウォーターでも試してみたそうだが、フィーバーツリーはえぐ味や苦味がほとんど出ず、エンプレスジンに最も合うと納得した。


メーカー推奨のレシピを再現した「エンプレス トニック」。ピンクグレープフルーツのスライスが印象的だが、メイキングの際にも色の変化に目を奪われる。

「お好みで少しレモンを搾ると、酸味が全体の味わいを引き締めて味の骨格、立体感が出ます。また、ピンクグレープフルーツのスライスが推奨されていますが、取り扱っていないお店でしたら一般的なホワイトで代用しても良いのではないでしょうか。どんなカクテルでもそうですが、副材料によってベースのお酒が持っているいろいろな部分が引き出されます。組み立てる時はできるだけマイナスな部分を抑えて、プラスへ働くように。エンプレス トニックを作ると、最初は視線が集中してカウンターが静かになるのですが、その後一気に話が弾むのも嬉しいですよね」

モーブ色の花畑に舞う蝶をイメージした一杯「モーブ・バタフライ」

「ボタニカルには使われていないのに、エンプレスジンからベリーのニュアンスを感じるところに着眼してオリジナルカクテルを創作しました。当初はカシスを合わせようと思いましたが、エンプレスジンの特徴である色が消えてしまうため、フランボワーズ・リキュールに。置いてあるお店が多く手軽に作りやすいだろうということと、その割りにはカシスと比べてあまり注目されていないリキュールで光をあてたいと思いました。とはいえ、エンプレスジンの色合いを活かすなら極力フランボワーズ・リキュールの量を抑えなければなりません。酸味とのバランスが取れるよう、シロップで甘味を補填して味の膨らみを出しました」

エンプレス 1908 ジンがあれば、あとはどのお店でも大抵用意されている材料で「モーブ・バタフライ」を作ることができる。普及性の高いカクテルではないだろうか。

シェイクして注いだ瞬間、モーブ色の液体がカクテル・グラスを彩る。幸せの象徴とされている蝶が、モーブ色の花畑を舞っているような光景を思い浮かべて「モーブ・バタフライ」と名付けた。すっきりとしたテイストだが、シロップをやや抑えてドライに仕上げても美味しい。

「柑橘類だけでなく、日本の素材とエンプレスジンは相性が良いと思います。抹茶のリキュールをグラスにリンスして、フランボワーズと柑橘を合わせるレシピも考えました。エンプレスジンの色合いもそうですが、上品な味わいも壊さないように副材料を入れ過ぎないことがポイントです。ボタニカルにシナモンやコリアンダーが入っていますし、スパイス類と合わせても新しい発見があるかもしれません。海外では既に広まっているエンプレスジン、日本でも今後さらに人気が出てくるのではないでしょうか」


山﨑 剛(やまさき つよし)
高知県出身。高知市内のレストラン&バーで勤めた後、2003年に上京し、新宿「サントリーラウンジ昴・イーグル」に入店。2005年より「STAR BAR GINZA」で研鑽を積み、統括マネージャーを務める。2018年に独立して「BAR GOYA」を開店、翌年「第46回全国技能競技徳島大会」で総合優勝。日本で唯一人、シェリー・カクテル・コンペティション優勝とベネンシアドール公式称号資格認定試験最優秀賞の二冠を達成している。

初めてエンプレスジンを手にしたきっかけが、カクテルコンペティションの副賞だったという山﨑氏。バタフライピーのお茶がもたらした縁なのかもしれない。



エンプレス トニック レシピ


■エンプレス 1908 ジン 45ml
■フィーバーツリー プレミアム トニックウォーター 適量
■(ガーニッシュ)ピンクグレープフルーツスライス 1枚
①バルーングラスに氷とジンを入れて、ステアする。
②トニックウォーターを注いで、軽くステアする。
③ピンクグレープフルーツスライスを飾る。


モーブ・バタフライ レシピ


■エンプレス 1908 ジン 45ml
■フランボワーズ・リキュール 7~8ml
■レモン・ジュース 7~8ml
■シンプル・シロップ 1tsp
■(ガーニッシュ)レモン、ライム 各1片
①レモンとライムをカクテル・グラスに飾る。
②材料をシェイクして、①に注ぐ。


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