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2016.11.13 Sun

トップバーテンダーが感じた「パーフェクト・カクテル」山田 高史さんに聞く

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441ページの圧倒的なボリュームで最先端カクテルの作成ノウハウが紹介されている「パーフェクト・カクテル 〜ニューヨーク最先端バーのスーパーテクニック〜」。この学術書のように論理的で美術書のように美しいカクテルの専門書をトップバーテンダーはどのように読み解くのか。BAR TIMES編集部は日本を代表する5人のバーテンダーに本書についての率直な感想をお聞きすることにしました。

今回は、2011年にポーランドで行われたIBA主催のカクテルコンペティション「 ワールド・カクテル・チャンピオンシップ」において世界の頂点に立った山田高史さんに伺いました。



「パーフェクト・カクテル 〜ニューヨーク最先端バーのスーパーテクニック〜」は、私にとってたくさんのヒントが詰まった一冊でした。そして、厖大な数の素材や手法を検証しながらカクテルに秘められた疑問を解き明かしていく貪欲な姿勢に感服しました。著者である デイブ・アーノルド氏とは、創りたい理想のカクテル、まだ世の中にない未知なるカクテルのために、既成の概念にとらわれることなく、挑戦を続けてきた人物なのだと思います。

本書で触れられている「提供するドリンクの均一化」はバーテンダーにとって重要なテーマです。早速、私も屈折計を購入し、フレッシュジュースの糖度の均一化をはかっています。また、第2章で取り上げている「乳化シロップ」、第11章の「ウォッシング」に興味がありますので、こんど試してみようと思っています。

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カラー写真/450点。さまざまな検証結果を解説。
「冷却と希釈」については、私が今まで培ってきた経験で結論付けていたことが、検証結果によって数値化され科学的な根拠を基に導き出されており、とても説得力がありました。

これからはバーテンダーの調合技術による味覚の違いなどについての実験や検証が出来ると面白いですね。

お客様の嗜好は多様化し、幅広い知識や様々な商品を求められる昨今、すべてのバーテンダーにとって有益な情報源であり、探求心が掻き立てられる一冊だと思います。

私も「パーフェクト・カクテル 〜ニューヨーク最先端バーのスーパーテクニック〜」を読み、純粋にもっと美味しいカクテルを創作したいという気持ちになりました。


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山田 高史さんがつくったダイキリ


山田 高史
横浜・関内「Bar Noble(バー ノーブル)」のオーナーバーテンダー。2011年ポーランドのワルシャワで行われたIBA主催のカクテルコンペティション「ワールド・カクテル・チャンピオンシップ」にて総合優勝を獲得。世界56カ国から参加した107名のバーテンダーの頂点に輝く。



パーフェクト・カクテル

ニューヨークでハイテク・バーを営むカリスマ・バーテンダーが、最先端のカクテル作成ノウハウを惜しみなく公開した「パーフェクト・カクテル 〜ニューヨーク最先端バーのスーパーテクニック〜」が楽工社より発刊されました。ページ数/441P、レシピ/120点、カラー写真/450点のボリューム。
https://www.bar-times.com/core/wp-admin/post.php?post=48129&action=edit#edit_timestamp
単行本: 441ページ / 著者:デイブ・アーノルド / 日本語版監修者:岸 久 / 翻訳者:二階堂 行彦 / 出版社: 楽工社 / 発売日: 2016年6月

詳しくはこちらから

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