
2026.04.9 Thu
特別な時間に寄り添う『グレンフィディック』の愉しみ方『グレンフィディック15年』の
深い甘味を引き出す「スコッチキルト」
山﨑剛さん(東京・銀座/BAR GOYA)[PR]BROWN FORMAN JAPAN 株式会社

180カ国以上で愛され、世界で最も売れているシングルモルトのひとつ『グレンフィディック』。ハイボールやストレートで味わうことからさらに一歩踏み込み、4人のバーテンダーがカクテルで魅力を引き出す。
シリーズの最後を飾るのは、「BAR GOYA」のオーナーバーテンダー、山﨑 剛さん。ハチミツやレーズンを思わせる香り、滑らかで少しスパイシーな味わい、長く甘い余韻が特徴の『グレンフィディック15年』にフォーカスし、「自分と向き合う上質な時間」に寄り添うカクテルへと昇華させた。

銀座の細い路地に立つビルの2階。隠れ家のような落ち着いた雰囲気のオーセンティックバー「BAR GOYA」がある。カウンターに立つ山﨑 剛さんにとって、『グレンフィディック』は思い入れのあるウイスキーだという。
「正直に言うと、初めてウイスキーを飲んだ時は、おいしさがよくわからなかったんです。おじさんっぽいお酒だなと感じてしまって(笑)。お世辞ではなく、最初においしいと思って好きになったウイスキーがグレンフィディックでした。だから僕も、お客様におすすめする時は、初心者の方だったらまずグレンフィディックをお出しします。柔らかくて口当たりがよく、飲み口もスムース。トータルバランスが非常にいいんです」
今回、山﨑さんは『グレンフィディック15年』にあらためて向き合った。『グレンフィディック12年』や『グレンフィディック18年』と比べると、印象は大きく異なるという。
「単純にリッチ感がまるで違います。ふくよかで甘いだけでなく、ちょっと複雑味もある。僕の印象だと、ともすると、18年よりもコクがあるように感じますし、しっかりしたボディ感が魅力ですね」
山﨑さんは、日本でただひとりのシェリー酒の二冠王者で、長年シェリーを扱っている。シェリー樽熟成の原酒を使ったウイスキーも好み、ウイスキーでカクテルを組み立てることにも長けている。
今回あらためて『グレンフィディック15年』と向き合うなかで、山﨑さんが思い浮かべたのが「スコッチキルト」というクラシックカクテルだ。
「もともと好きでよくつくっていたカクテルです。スコッチベースのカクテルをつくる時は、これまではブレンデッドウイスキーを使うことが多く、シングルモルトはアクセントに少し加える、という組み立て方をしていました。そもそもブレンデッドウイスキーは、いろいろな原酒が合わさったウイスキーなので、カクテルに使いやすいのです」
だが、『グレンフィディック15年』と向き合ううちに、シングルモルトを主役に据えることで生まれる新しい可能性に気づいたという。
「『グレンフィディック15年』なら、シングルモルトでありながら副材料とも調和して味がびしっと決まるんです。シングルモルトをベースにすることで、個性が出せる。自分らしい1杯として主張でき、僕の中でカクテルの世界がまた広がりました。使うお酒の背景や味わいも含めて、素材との親和性をマッチさせた武器になるカクテルが完成しました」

山﨑さんが提案するのは、古典として知られる「スコッチキルト」だ。世界最古といわれる「サゼラック」から派生したという。かつては砂糖やシロップで甘味をつけていたようだが、やがてスコッチベースの薬草リキュール「ドランブイ」が使われるようになり、レモンピールを振りかけることでより複雑な味わいへと進化。古典でありながら、時代に合わせて現代的に移行してきた背景を持つ。
ちなみに「キルト」はスコットランドの男性用伝統衣装である巻きスカートのことである。
「あえてドランブイの分量を一般的なレシピより抑えたのは、『グレンフィディック15年』のシェリー樽熟成由来の深くふくよかな甘味を主役にしたかったからです。ドランブイはスコットランドにとって極めて重要な意味を持つリキュールで、王位継承問題に揺れた時代から現代に繋がっています。スコットランドを代表するシングルモルトと歴史あるリキュールを合わせること自体に、味の面だけではないストーリーとしての親和性があります」
ハチミツやハーブのニュアンスを持つドランブイが、『グレンフィディック15年』の甘味を膨らませ、引き上げる。ストーリーもさることながら、その相性は秀逸だ。
山﨑さんのつくり方にも注目したい。『グレンフィディック15年』を、ミキシンググラスに入れる分と、間接冷却にかける分の2つに分割してつくり込んでいく。
「まったく冷えていないもの同士を混ぜるより、少しでも冷えている液体を加えてミキシングラスで混ぜる方が、より早く、一気に理想の冷たさに到達できる感覚があるんです」
さらに、ドランブイと間接冷却したグレンフィディックを先にブレンディンググラスでなじませる工程にも理由がある。
「ドランブイは糖度が高いため、まずは近い温度帯同士でよく馴染ませることが重要です。そこにしっかり冷やしたグレンフィディックを合わせることで、液体に一体感が生まれるのです」
味わってみると、心地よい冷たさはありつつも、決して冷えすぎてはいない。香りが鮮やかに立ち上がり、冷たさによって味わいがマスキングされることもない。
「本当に冷やしたいだけなら、ウイスキーを冷凍庫に入れればいい。でも、それをしないのは、冷やしすぎるとドランブイが混ざりづらくなるからです。ドランブイにはハチミツが使われていますから、目には見えないものの、冷たすぎると固まってしまうイメージがあるのです。いかに滑らかになじませるか。その匙加減にこだわっています」
深い甘さで満ちる、スコットランドのアイデンティティが詰まったカクテルを味わう。この1杯に向き合う時間が、自分と向き合う時間と重なる。いまこのひと時をしみじみ味わいたい。
『グレンフィディック15年』を主役にした「スコッチキルト」。「ブレンデッドウイスキーなどを混ぜず、シングルモルトでこの柔らかさを出せるのはグレンフィディックならでは」と山﨑さん。
- Scotch Kilt(スコッチキルト)
- 〈材料〉
- ・『グレンフィディック15年』…45ml+5ml
・ドランブイ…12ml
・オレンジビターズ…1/2tsp
・レモンピール…1片
- 〈つくり方〉
- ①:間接冷却セット(※1)に『グレンフィディック15年』45mlを注いで冷やす。②:ミキシンググラスに氷(分量外)を入れ、『グレンフィディック15年』5mlを注ぎステアする。③:ブレンディンググラスにドランブイ、オレンジビターズ、②を注ぎ、①も注ぎ入れてスワリングする。④:②のミキシンググラスに③を注ぎ、ステアする。⑤グラスに注ぎ、レモンピールを振りかける。
(※1)ボウルに氷を敷き詰め、銅製のタンブラーを氷に刺し、そこに液体を注ぎ入れることで、薄めず間接的に冷やせる。
〈より簡単な自宅でのつくり方〉
「『グレンフィディック15年』のオンザロックにドランブイを加えてカクテルのように愉しんでみてください。ビターズがないとしても、山椒か胡椒などを振り入れると印象ががらりと変わります。レモンピールを振りかけたり、レモンスライスを加えたりすると、味わいがぐっと締まります」(山﨑さん)
山﨑さんによる『Scotch Kilt(スコッチキルト)』のメイキング動画はこちらからご覧いただけます。

山﨑剛(やまさき つよし)
1979年生まれ、高知県出身。地元の有名バーでカクテルづくりの基礎を学び、カクテルをつくる愉しみと奥深さを学ぶ。23歳で上京。2005年より、銀座「スタア・バー・ギンザ」入店。13年間勤めた後、2018年に独立し「BAR GOYA」をオープン。2007年に第一回シェリー・カクテル・コンペティションでグランプリを、2008年にはベネンシアドール公式称号資格認定試験で最優秀賞を獲得。シェリー界でただひとりの二冠王者となる。2019年、一般社団法人 日本バーテンダー協会主催「第46回全国バーテンダー技能競技大会」で総合優勝。高知県観光特使でもある。
BAR GOYA
住所:東京都中央区銀座6-4-16 花椿ビル2階B2号
Tel:03-6264-5583
HP:https://bargoya-ginza.com/
インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』『江戸呑み 江戸の“つまみ”と晩酌のお楽しみ』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。
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