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NEW2024.03.15 Fri

「セントパトリックスデー」記念企画
ブッシュミルズで祝うアイリッシュウイスキーカクテル
ビールの泡をイメージした、コーヒー香るスフレカクテルでチルな祝杯を。

清崎雄二郎さん(Bar LIBRE、No Limit/池袋、Bar LIBRE GINZA/銀座)
3月17日「セントパトリックスデー」は、アイルランド最大のお祭りが催される日。緑色の扮装でパレードしたり、噴水の水を緑色に染めたりと、街中が緑色に染まる。アイルランドで初めてキリスト教を広めた司教の聖パトリックの命日で、アメリカやカナダ、オーストラリア、ここ日本でも大きな祝祭が催される。
それはまさに、400年以上の歴史を持つ世界最古のウイスキー認可蒸溜所「ブッシュミルズ」を味わうのにぴったりの日でもある。「セントパトリックスデー」に向けて、トップバーテンダーがブッシュミルズのハイボールとオリジナルカクテルを考案。
アイルランドの伝統に祝杯をあげよう!

熟成年数の幅があるブッシュミルズ。カクテル化もしやすいのが最大の魅力

池袋駅からほど近い賑やかな立地でありながら、ビルの地下に位置する「Bar LIBRE」は、目指して来た人だけがたどり着ける隠れ家のようである。数々のコンペティションで優勝に輝いたオーナーバーテンダーの清崎雄二郎さんを筆頭に、高い技術を誇るバーテンダーによるカクテルは、この隠れ家を連夜満席にする吸引力がある。事実、「Bar LIBRE」では、注文の6~7割がカクテルだという。
それゆえ、清崎さんの日常は「料理を食べていても、コーヒーを飲んでいても、これをカクテルで表現するにはとつい考えてしまいます」と語るまでに、常にカクテルに思いを巡らしている。清崎さんがブッシュミルズに感じる魅力もまた、ウイスキー単体の味わいのみではない。

池袋「Bar LIBRE」「No Limit」、銀座「Bar LIBRE GINZA」のオーナーバーテンダーの清崎雄二郎さん。クラシックなスタンダードカクテルを現代的な手法でツイストするカクテルを得意とする。

「世界最古のウイスキー認可蒸溜所というゆるぎない歴史と、ノンピート麦芽のみを使うアイルランド伝統の3回蒸溜によるエレガントなまろやかさは、どの層のお客様にも薦めやすい味わいです。そして、僕にとってはカクテルの素材として使いやすいことも最大の魅力です。カクテルにするのが難しいウイスキーもありますが、ブッシュミルズはストレートで飲んでみて感じたまま素直に要素を膨らませることで、本来の香りと味わいが副素材を引っ張り、ベースとして確実に生きて調和してくれます」

ブレンド2種、シングルモルトは10年、12年、16年、21年を展開するブッシュミルズ。バーではどのように提供しているのだろうか。

「池袋という街は、不思議とハイボールをアイリッシュウイスキーで召し上がるお客様がとても多いのです。スタンダードのオリジナルやブラックブッシュはハイボールにぴったりですし、シングルモルトはストレートやロックでそのよさを感じていただきたいですね。シングルモルトを造り続けているアイリッシュ自体がレアですから。冬によく出るアイリッシュコーヒーは、甘味によってブッシュミルズの種類を変えています。たとえば、メイプルシロップならマイルドな『オリジナル』を、黒糖ならリッチな重厚感のある『ブラックブッシュ』といった具合です」

「ブッシュミルズ シングルモルト10年」の青りんごの香りを
アールグレイティーと合わせて上品な飲みやすさに

「カクテルを創る時は、まずウイスキーをストレートで飲んでみて、そこから感じた要素を膨らませて構築していきます。今回のハイボールで使う「ブッシュミルズ シングルモルト10年」は青りんごのようなフルーティーさを感じたので、相性のいい紅茶と合わせることを思いつきました」

 

紅茶はアールグレイをチョイス。シングルモルト10年の青りんごのようなフレーバーにベルガモットの香りが相乗して、なんと上品な飲み口になることか。水出しにすることで、ウイスキーとよりなじみやすくなる。
セントパトリックスデーにふさわしい緑が映える氷には、粉末のアールグレイを散らす。グラスを口元に近づけると立ち上る香り。グラスを離した後も続く心地よい余韻。ハチミツ、バニラやチョコレートなどの甘い香りと複雑な味わいが、アールグレイの繊細さと合わさって心地よく上品な飲みやすさに。
※カクテルに名付けた”Swig” はグビグビ飲むという意味

シェリー樽とバーボン樽で最低10年以上熟成させた「ブッシュミルズ シングルモルト10年」を使用。氷の緑色も目を引く。

 

Swig High ball (スウィグハイボール)


〈レシピ〉
・ブッシュミルズ シングルモルト10年:30ml
・アールグレイティー(水出し):30ml
・炭酸水
(デコレーション)
・抹茶ココナッツティーアイス(*1)
・アールグレイパウダー

(*1)温めたココナッツオイルと抹茶を混ぜておく。氷の表面を浸し、瞬時に固める。

 

〈つくり方〉
1.グラスに氷を入れ、ブッシュミルズ シングルモルト10年、アールグレイティーを注いでステアし、氷を追加する。
2.炭酸水でグラスを満たし、 抹茶ココナッツティーアイスを入れてアールグレイパウダーを振りかける。

 


Swig High ball (スウィグハイボール)のカクテルメイキング動画はこちら

「ブッシュミルズ シングルモルト12年」でつくる、
ラモスフィズとアイリッシュコーヒーを掛け合わせたハイブリッドカクテル

清崎さんがセントパトリックスデーにふさわしいオリジナルカクテルとして提案するのは、モクモクとしたトップの泡や可憐な花が可愛らしいロングカクテルだ。
用いるのは、リッチなフルーツ感とスパイシーさをたたえる「ブッシュミルズ シングルモルト12年」。カクテルの色味は褐色ではないのにコーヒーの豊かなフレーバーが広がり、爽やかな酸味、クリーミーなコク、繊細な発泡感、桜の葉の軽い塩気と華やかな香りといった多彩な要素が絶妙なバランスで一体になっている。

「セントパトリックスデーで緑のビールを乾杯しあう様子を見て、ビールのイメージでカクテルを考案しました。カクテルのスタイルとしては、ラモスフィズとアイリッシュコーヒーを重ねてさらにツイストしたハイブリットカクテルです。ベースはコーヒーと相性のいいシングルモルト12年を。コーヒーのアシッドウォーターをエバポレーターで自家製することで、褐色の色味を除き、香りだけを抽出します。ブッシュミルズが繊細なので、トニックウォーターではなくコンブチャを選びました。炭酸ガスを注入したのとは違う自然な発泡のため、きめ細かい繊細な発泡感がブッシュミルズに寄り添います。ゆっくりチルしながら、いろんなシチュエーションで飲んでいただきたいですね」

オロロソシェリー樽とバーボン樽で熟成後、マルサラ樽で仕上げた「ブッシュミルズ シングルモルト12年」がベース。リッチなドライフルーツのような香りやスパイシー感がコーヒーのフレーバーや繊細な酸味に相乗。トップには桜葉の緑のパウダーを。

Irish soufflé (アイリッシュ スフレ)


〈材料〉
・ブッシュミルズ シングルモルト12年:50ml
・バニラシロップ:10ml
・自家製蒸溜 コーヒーアシッド(*1): 10ml
・ライムジュース:10ml
・オレンジフラワーウォーター:2dash
・卵白:30ml
・生クリーム:20ml
・コンブチャ柚子:120ml
(デコレーション)
・桜葉パウダー(塩漬けの桜の葉を粉末にしたもの)
・エディブルフラワー

(*1)アイスコーヒーをエバポレーターで減圧蒸留して色味を透明化しつつ香りを濃縮し、クエン酸・リンゴ酸などの酸味料を加える。

〈つくり方〉
1.コンブチャ柚子をグラスに注ぐ。
2.シェーカーに、ブッシュミルズ シングルモルト12年、バニラシロップ、自家製蒸溜 コーヒーアシッド、ライムジュース、卵白、オレンジフラワーウォーターを入れ、ハンドブレンダーで撹拌したのち、生クリームを注ぐ。
3.氷を入れてシェークし、1のグラスに注ぎ(少量を残しておく)、グラスごと冷凍庫で約2分冷やす。
4.3に残しておいた液体を少量足し、桜葉パウダーを振り、エディブルフラワーを飾る。

 


Irish soufflé (アイリッシュ スフレ)のカクテルメイキング動画はこちら


清崎 雄二郎(きよさき ゆうじろう)
1978年、 熊本県生まれ。 東京ドームホテルのメインバー「BAR2000」の立ち上げに携わる。 その後、 神楽坂「喜えん」にて店長として立ち上げから10年に渡ってバーテンダーとして携わり、 2011年に自身の店、 池袋「Bar LIBRE」を開店。 2021年には会員制バー、 池袋「NoLIMIT」を開く。2022年、銀座「Bar LIBRE GINZA」開店。「バカルディ・マルティニ・グランプリ世界大会2008」入賞、 イタリア・トリノでの世界大会出場。 2015年「ディアジオ ワールドクラス2015日本大会」ファイナリスト、 シグネチャー部門優勝。 2015年にフランスで開催した「ヘネシーミクソロジーコンペティション」に日本代表として出場し、 世界大会優勝。 その他、 受賞多数。 バーやレストランのコンサルティングやホテルスクールの講師も勤め、 多岐にわたって活躍。


インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。


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