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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2022.10.17 Mon

Woodford Reserve Old FashionedOld Fashioned Royal

保志 綾さん(Bar Dealan-Dé)東京・西麻布

保志 綾さん(Bar Dealan-Dé)によるウッドフォードリザーブ オリジナル オールドファッションド「Old Fashioned Royal / オールドファッションド・ロワイヤル」をご紹介します。

Old Fashioned Royal
レシピ
・ウッドフォードリザーブ 45ml
・アンゴスチュラ・ビターズ 2dash
・ボブズ・ビターズ チョコレート 2dash
・グラン・マルニエ 20ml
・角砂糖 1個
・オレンジピール 1片
・ペリエ 適量
・オレンジ、グリオッティンチェリー(ガーニッシュ)
つくり方
ロックグラスに氷を入れる。角砂糖に、アンゴスチュラ・ビターズ、ボブズ・ビターズ チョコレートを各2dash振りかける。銅製マグに、グラン・マルニエ、角砂糖、オレンジピールを入れて着火し、もう1つのマグにスローイングする。ペリエを適量加え、火を消し、15mlのみを水を切ったロックグラスに注ぐ。ウッドフォードリザーブを加えてステアし、マグの中のオレンジピールを浮かべる。ガーニッシュとともに提供する。

Back to Basic.
テーマは原点に帰る味わいです

保志 綾さんインタビュー


材料は、奇をてらわず、最小限に
オールドファッションドは、海外では基本のカクテルのような存在。私にとっては「Simple is the best」を思い出させてくれる王道のカクテルです。今回は、ウッドフォードリザーブの味を愉しんでいただくべく、「Back to Basic」をテーマに、材料は最小限に。オレンジも、果物を使うのではなくグラン・マルニエを用い、“液体”で合わせることを考えました。オールドファッションドは、その知名度や伝統においても「King of cocktail」ともいえる存在でもあります。カクテル名には「王の」「豪華な」「きらびやかな」といった意味を持つ「ロワイヤル」を添えて、その存在感を表しました。

ブレイズで、副材料のアルコール感や香りを抑え、ふくよかさを生む
火をつけてスローイングする“ブレイズ”を取り入れたのは、グラン・マルニエのアルコール感や香りを適度に飛ばして、前に出し過ぎないため。ウッドフォードリザーブの風味を前面に出すためです。ブレイズすることで、角砂糖はキャラメリゼされたようなイメージで甘味だけでなくふくよかさが生まれますし、ほかの材料との一体感も生まれます。また、消火にペリエを使うのは、お酒との相性を考えて。少量の水分が加わることで、カクテルの味わいは柔らかくなります。バーはお酒を提供するだけでなく、エンターテインメント性のある場ですから、見た目でも愉しんでいただけたら嬉しいです。

ウッドフォードがもつ味わいを壊さず、前面に
オレンジやチェリーはグラスに入れず、あえてお皿に盛り付けてお出しします。お客様の好みによって、ご自分のペースで召し上がっていただけますし、ウッドフォードリザーブが持っているおいしさをそのまま味わっていただけます。実は、これ、父がスプモーニを提供する際、グレープフルーツを添えて差し出してくれたのがおいしくて。アイデアに取り入れました。父のもとで修業をしたことはありませんが、よく店に通っては研究をしました。カクテルのみで味わってからフルーツを口に含むと、甘さや爽快さがより鮮烈に感じられるのです。シンプルでベーシックなレシピも、少しの工夫を取り入れると、まるで違う表情を愉しめます。


保志 綾(ほしあや)
福島県生まれ。数々の大会で優勝や受賞歴を誇るトップバーテンダー、保志雄一を父に持つ。大学卒業後、一般企業への就職が決まっていたが、父の仕事を知るべくバーでアルバイトをしたのを機に、本格的にバーテンダーの道を志す。中目黒「スプ―トニク」をはじめ、バーや鮨店で経験を積み、2017年、弟・拓也さんと「Bar Dealan-Dé」を開店。オーナーバーテンダーを務める。


Bar Dealan-Dé
東京都港区西麻布3-13-20 HIDEビル3F
小さな看板だけが目印の隠れ家的バー。「人とのつながりを大事に」をモットーに、コミュニケーションを大事にしている。カクテルを目指して来るお客が多く、なかでも時代に左右されない、クラシックカクテルに力を入れる。



保志 綾さん(Bar Dealan-Dé)の「Old Fashioned Royal / オールドファッションド・ロワイヤル」メイキング動画をご覧になれます。撮影場所:Bar Dealan-Dé

インタビュー・文 沼由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。

   

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