BAR TIMES

2015.10.27 Tue

オリジナルカクテル1,400点の頂点に!窪内那奈さんに聞く
私の「カクテルアワード2015」

BAR TIMES 編集部

「2015ビームサントリー ザ・カクテルアワード by メーカーズマーク」とは

9月25日、パレスホテル東京(東京都千代田区)において「2015ビームサントリー ザ・カクテルアワード by メーカーズマーク」の最終選考会が行われた。「カクテルアワード」とは、プロバーテンダーを対象に、カクテルの創造性と技術を競い、その年の最高峰のカクテルを決めるもので、1994年の開催から今大会で22回目を数える歴史あるカクテルコンペティションだ。1stステージの書類審査を通過した30作品は、2ndステージの試作審査を経て、6作品が最終選考会へ進出。最終選考会では、「ネーミング」「味」「見栄え」「独創性」「将来性」「技術」そして「プレゼンテーション」の7つの審査基準を踏まえ、優秀賞2作品と最優秀賞「カクテルアワード」が決定する。今大会の課題商品は、プレミアムバーボンウイスキー「メーカーズマーク」「メーカーズマーク46」のいずれか。例年の2倍以上となった応募点数は実に1,400点を超え、さすがは国内最大のコンペティションであることがうかがえる。そして今年、その1,400点の頂点を極めたカクテルが、窪内那奈さん(Cafe Bar STAR LIGHT勤務/高知県)の「Red Cattleya(レッド カトレア)」だ。BAR TIMESでは窪内さんのもとを訪れ喜びの声をうかがった。

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Interview

まさか最後まで残っていたなんて……。
「カクテルアワード2015」受賞の喜びと驚き。

結果発表で2名の優秀賞の名前を聞いた瞬間、「あぁ、もうだめだ」って思いました。まあ、今の自分にできることはすべてやりきったという達成感はありましたから、受賞できなくても納得はしていたんです。ですから最高賞の「カクテルアワード2015」で自分の名前が呼ばれた時、嬉しいというか正直びっくりましたね。まさか最後まで残っていたなんて。今回のコンペティションでは例年の2倍以上の応募があったと聞いていましたから、その頂点に立てるなんて本当にありがたいことだと思っているんですけど、正直まだ実感がないんです(笑)。それでも大勢のお客様が「おめでとう」って声をかけてくださるので、徐々にですが現実味を帯びてきました。プレッシャーにはなりますけどそれが却って大きな励みにもなっています。

女性におすすめするカクテルをつくりたい。
カトレアの花に湧いた“芯のある優美な女性”。

課題商品がメーカーズマークであると知った時、不思議な縁を感じました。なぜかというと私がバー業界に入った当初、おいしいと思って飲みはじめたのがこのウイスキーだったからです。今も好きなウイスキーのひとつですから、メーカーズマークのなめらかでふっくらとした甘い味わいを生かしつつ、女性の方にも味わっていただけるおいしいカクテルをつくりたい、そう思って今回の「レッド カトレア」を創作しました。カトレアは洋ランのひとつで、「品格のある優雅な女性」の花言葉通り“ランの女王”とも言われています。そのカトレアから、優美なしなやかさを持ちそれでいて芯の通った女性というイメージが湧いてきました。また、メーカーズマークは世界で唯一女性が名付けたウイスキーであるこというブランドの歴史にもちなんでいます。私の場合、カクテルを創作する時はまずはネーミングから決めていきます。そこから浮んでくるイメージをストーリーに落とし込み、ふさわしい色合いや味わいを肉付けしていくんです。ちなみに「レッド カトレア」の鮮やかな赤は、メーカーズマークの象徴である封蝋をイメージしました。

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立ち居振る舞いも苦手なプレゼンも
ビデオカメラを前に据え猛練習。

どこのバーでもつくることができるという意味で「レッド カトレア」の将来性を考えた時、レシピはシンプルであるべきだと思いました。ですから副材料は、ルジェ クレーム ド ストロベリーとディサローノ アマレット、ライムジュースだけです。レシピだけ見ると甘さが強調されますが、甘さの中にぐっとコクがあって深みのある味わいに仕上げています。今回改めて思いましたが、ウイスキーベースのカクテルは難しいですね。繊細さが求められるというか、分量調整がとても微妙なんです。しかもあまりシェークし過ぎると香りが飛んでしまうので、そこも難しい点ではあります。難しいと言えば、私はプレゼンテーションがとても苦手なんです。大会ではステージで実演した後、カクテルの特徴を説明するプレゼンテーションがあります。30秒という限られた時間の中でどううまく伝えるか、本当に苦労しました。ですからカクテルと同じくらいビデオカメラを前に猛練習しましたね(笑)。試行錯誤のうえに完成した「レッド カトレア」は、製作の途中段階でいろいろなお客様に味わっていただき、ご意見をたくさんいただきました。ですから「レッド カトレア」はお客様のご意見によって生まれた一杯だと思っています。

「カクテルアワード2015」受賞者の役割とは
自ら吸収したことを後輩たちに教えていくこと。

賞品として“ケンタッキー・ニューヨーク カクテルの旅”に連れて行っていただけるので今からとても楽しみにしています。ケンタッキーではメーカーズマークとジムビームの蒸溜所を見学できるそうなので、知識を広げるためにも多くのことを勉強してきたいと思います。ニューヨークではぜひいろいろなバーに行ってみたいですね。あちらではウイスキーカクテルやハーブを使ったミクソロジーカクテルが流行っていると聞きますから、流行を取り入れて今後に生かしていこうと思っています。そうして私自身が吸収したものを後輩たちに教えていくことが「カクテルアワード2015」を受賞したひとつの役割だと思っています。「サントリー カクテル アンバサダー」としてこれから1年間様々な活動を行ってまいりますが、活動を通じて今後もおいしいカクテルを多くのお客様にご提供していきたいと思っています。


窪内 那奈(くぼうち なな)プロフィール
手に職をつけるためバー業界に進みバーテンダーの道へ。1998年より高知県内のバーで修業を重ね、2011年に独立し「Cafe Bar STAR LIGHT」を開店。「カウンターを通してお客様と接しながらカクテルをつくるのが楽しい」と話す。


メーカーズマークの味わいが生き、コクと深みを楽しむ「レッド カトレア」は、窪内さんのアンバサダー活動の一環としてサントリーホームページ内の企画などでレシピが詳しく公開される予定だ。ウイスキーファン、カクテルファンのどちらにも愛されるこの新しいスタンダードカクテルを、全国のどこのバーでも味わえることに期待が膨らむ。

ph_6「Cafe Bar STAR LIGHT」

COCKTAIL INFORMATION
Red Cattleya(レッド カトレア)
レシピ 
・メーカーズマーク/20ml
・ルジェ クレーム ド ストロベリー/20ml
・ディアローノ アマレット/15ml
・フレッシュライムジュース/5ml
つくり方 
シェークして、カクテルグラスに注ぐ。グレープフルーツの白皮、ミントの葉、レッド・チェリーでつくったガーニッシュを飾る。

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