fbpx

バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

NEW2025.09.18 Thu

iichiko彩天×カンパリの革新的コラボレーション『麹ネグローニ』特集『麹ネグローニ』でカクテルに焼酎を使う愉しさを拓く

iichiko彩天 × CAMPARI

CAMPARI GROUP ブランドアンバサダー・小川尚人さん(左)、Bar BenFiddich・鹿山博康さん(中央)、三和酒類株式会社 グローバルマーケティング室室長・宮﨑哲郎さん(右)/撮影場所:Bar BenFiddich

ネグローニを通じて世界中のバーがつながるイベント「ネグローニウィーク」(2025年は9月22日~28日開催)に向けて、『麹ネグローニ』が誕生した。『麹ネグローニ』とは、イタリアの伝統を受け注ぐ「カンパリ」と世界のカクテルシーンに向けて誕生した本格麦焼酎「iichiko彩天」でつくるネグローニのこと。それぞれのブランドを代表するふたりが、『Bar BenFiddich(バー ベンフィディック)』の鹿山博康さんをゲストに迎え、本格焼酎を取り入れるカクテルの愉しさを語り合った。

『麹ネグローニ』は“日本的”を求める海外ゲストへの提案にも向く

宮﨑 鹿山さんに三和酒類と親しくお付き合いいただくようになったのは、2018年からでした。麹スピリッツ「WAPIRITS TUMUGI」のカクテルコンペティションで優勝され、公式アンバサダーにご就任いただきました。以来、麹文化の酒を世界に発信していただいています。「iichiko彩天」についても、発売前にアメリカのイベントでセミナーをしていただき、カクテルを考案していただきましたね。

鹿山 2019年にニューオリンズで開催されたカクテルの祭典「Tales of the Cocktail」でのことですね。

小川 「iichiko彩天」というバーに向けた本格麦焼酎がアメリカで発売されることを、どう思いましたか?

鹿山 日本のプロダクトがアメリカのバーシーンに登場することが純粋に嬉しかったですね。25度という一般的な焼酎のアルコール度数ではなく43度であることや、麹感を全面に出した味わいは、カクテルにしても存在感が出しやすいと思いました。メスカルに近い印象も受けましたね。アメリカでメスカルがブレイクしたのは、何を合わせてもメスカルの味が立つことがひとつの要因です。それと同じ方向性なのかな、と。

宮﨑 まさに今回の「iichiko彩天」のコンセプトです。今までの「いいちこ」は、クリーンで飲みやすく、どの素材の邪魔もせず、食中に口の中をリセットしてくれる酒質でした。チューハイには向きますが、いろんな素材をミックスする文化であるカクテルの世界では、もっと強烈な個性が必要だと考えて「iichiko彩天」を開発したんです。

小川 僕も初めて飲んだ時、これまでの焼酎とはまったく違うものが現れたと感じました。カクテルに向けたスピリッツなんだと強く感じましたね。インパクトがあって、麹の感じがすごく心地いい。アンバサダーとして、「カンパリ」と合わせたらどうなるんだろうとワクワクしました。

宮﨑 私は、学生時代に宮崎県のオーセンティックバーでアルバイトをしていましたが、当時、バーでは焼酎は棚に置いてはいけない存在だったんです。洋酒中心のバーでは、焼酎はカジュアルで庶民的すぎるとされていたためです。それが今、世界、日本のトップバーテンダーの方々が「iichiko彩天」のカクテルをつくってくださっている。本当にありがたい状況です。日本が誇る蒸留酒の新しい波が動き始めたと感じています。

小川 鹿山さんは、『麹ネグローニ』という「カンパリ」と「iichiko彩天」の組み合わせをどう思いますか?

鹿山 「カンパリ」とジン、ではなく、日本人の誰もが知る本格焼酎と合わせてネグローニにすることが面白いし、『麹ネグローニ』という言葉自体、日本でもネグローニというカクテルが浸透してきた表れですよね。「カンパリ」は意外と、ジンでもラムでもメスカルでもなんでもいけちゃう。でも、それをどう合わせるかがカクテルの愉しさです。海外のお客様に「Something like Japanese!(日本ぽいカクテルを何か)」なんてリクエストが来たら、「日本人がよく飲んでいるスピリッツでネグローニをつくるよ」なんて提案もできる。ここから、カクテルに本格焼酎を使うことが広まりそうです。

「カンパリ」の苦味と「iichiko彩天」のうまみが合わさって、味に立体感が出る

小川 スイカのいい香りが立ち込めていますね。鹿山さん考案の『麹ネグローニ』のツイストカクテルをさっそくいただきましょう。

(一同 乾杯)

宮﨑 これは杯が進みますね…!爽やかで「カンパリ」の苦味も心地よくきいていて、すごくリフレッシングです。「カンパリ」とスイカの赤い色味も美しいです。

小川 のどを通った後もしっかり味が伸びますね!スイカのシャクシャクした食感もおいしいです。スイカを加えることはすぐに思いつきましたか?

鹿山 はい、割とすぐに。生のプラムを潰して『麹ネグローニ』をアレンジしたことがあったので、その延長です。

小川 「カンパリ」と「iichiko彩天」の相性はいかがですか?


鹿山 すごくいいと思いますよ。「カンパリ」はいろんな味の要素があるなかでも、やっぱり苦味が特徴的です。「iichiko彩天」には苦味の要素はないけれど麹由来のうまみがある。まったく違う味の軸があるから、合わさることで立体的な味わいになるんです。たとえば、コーヒーと合わせてエスプレッソマティーニのようにしてもいいし、チョコレートも合いますよね。カシス、ブルーベリー、イチゴなどベリー系のフルーツを合わせて甘味を加えるのもいいと思います。

宮﨑 「iichiko彩天」にはロースト香があるので、コーヒーやチョコレートともよく合うと思います。私はよく、チューハイは“割り算文化”、カクテルは“掛け算文化”だとたとえるんです。チューハイは「いいちこと何を割る」、『10÷2=5』のように素材のポテンシャルを割ると考える。一方カクテルは、いくつもの素材を掛け合わせる「ミックス」することで、『10×10=100』のように新しい味わいや可能性が広がっていく。そこにこそ、カクテルならではの魅力があると思います。

鹿山 カクテルを大きく2つに分けるとしたら、1つは限りなくアルコール感を感じさせず、フルーツなど副材料を立たせるもの。もう1つはその逆で、ベースとなる軸の味を生かしたもの。僕は後者のカクテルを創りたいと思うことが多いので、強烈な個性をもつこの2つのスピリッツは使いやすいんです。

小川 今でこそ、多くの方が「カンパリ」のクラシックカクテルをつくってくださいますが、時に「苦味やえぐみが出てしまうのはどうしたらいいですか」と聞かれたりもします。苦味にもいろんな苦味があります。「iichiko彩天」を合わせると、「カンパリ」の苦味がいい具合にマイルドになる。コーヒーに近いような。日本人になじみやすくなると感じます。

本格焼酎の聖地巡礼に九州を巡るファンが現れるかも? 

宮﨑 海外で『焼酎』という言葉が全く知られていなかった時代から、米国で焼酎を広める取り組みをしてきました。そのなかで現地のトップバーテンダーさんに気に入ってもらったことが大きかったですね、そしてそのバーテンダーさんからその友人のバーテンダーさんへと紹介してもらうといった形で広がっていったのです。この先さらに、世界中で日本と海外のバーコミュニティがクロスして、本格焼酎が広がっていくことを願っています。



小川 海外に行った際、「日本の個性を活かしたカクテルを」とリクエストされても、これからは胸を張って『麹ネグローニ』がある、と言えます。日本人である僕のひとつの武器として、これからも「iichiko彩天」を使ったカクテルを考えていきたいと思います。

<

鹿山 焼酎の特異性は、芋、麦、米、黒糖といったバラエティがあって、それぞれ原料の特性がよく出ていること。しかも、特に九州という限られたエリアに蔵が点在しています。これから海外にどんどん本格焼酎が広まって、スコットランドの聖地巡礼みたいな感じで多くのツーリストが焼酎を目がけて九州を巡る……なんてことになったら面白いですよね。鹿児島の次は宮崎、その次は大分とか。世界中のウイスキーラバーは、グラスゴーやエジンバラからレンタカーを借りて、スペイサイドまで数日間かけて一周しますからね。九州は、スコットランドと規模感が似ているからできるんじゃないかな。

宮﨑 それは面白い。うん、できますね!

小川 そうすると、沖縄はアイラ島のようなアイランド系のイメージですかね。

鹿山 『麹ネグローニ』がその引き金になることを期待しています。

鹿山博康さんがつくる『麹ネグローニ』のツイストカクテル

鹿山博康さんによる「サマー麹ネグローニ」のメイキング動画はこちらからご覧いただけます。

「サマー麹ネグローニ」

〈レシピ〉
・カンパリ…20ml
・iichiko彩天…30ml
・ベルモット (チンザノ ロッソ)…20ml
・スイカ…小玉1/8カット
〈つくり方〉
①適当な大きさに切ったスイカをシェーカーへ入れ、ペストルで潰す。
②そのほかの材料をすべて加えて軽くステアした後、氷を入れてシェークする。グラスに氷ごと注ぐ。

■プロフィール■

鹿山博康(かやまひろやす) 1983年、埼玉県生まれ。専門学校卒業後、都内の老舗ホテルへ就職し、バーへの配属をきっかけにバーテンダーの道に入る。ホテル退職後、東京・西麻布「Bar Amber」2013年7月、バー「Bar BenFiddich」を開業。2017年にはフルーツブランデー専門店「BAR B&F」を開く。『Farm to glass』を提唱し、外秩父の麓・ときがわ町にある自身の畑で採取したボタニカルをはじめ、界隈で自生する日本在来種の草・根・木・皮などもカクテルにする。2015年ボタニスト・ジン・フォリッジ・カクテルコンペティション優勝。海外でのゲストバーテンディングにも積極的に取り組んでいる。

小川尚人(おがわなおと) CAMPARI GROUPブランドアンバサダー (CAMPARI JAPAN)。ニュージーランドやオーストラリアへの留学経験後、神戸の老舗店「Bar Elixir de Longue Vie」でバーテンダーとしての修行を積む。様々なカクテルコンペティションでの受賞歴をはじめ、「CAMPARI Cocktail Competition Asia 2018」では日本チャンピオンとなり、ミラノで開催されたアジア大会へ出場。国内外のバーでゲストバーテンディングもこなす。”伝説のバーテンダー”として有名なチャールズ・シューマン氏の「シューマンズ バー」(ドイツ・ミュンヘン)や世界最高のバーアワードTHE WORLD’S 50 BEST BARSにも選ばれた「DRINK KONG」(イタリア・ローマ)にゲストバーテンダーとして招待され、小川氏が生み出す繊細ながらもバランスのとれたカクテルの味わいが海外でも高く評価された。

宮﨑哲郎(みやざきてつろう) 三和酒類株式会社 営業本部グローバルマーケティング室室長。宮崎大学農学部応用生物科学科卒業。学生時代にはバーテンダーのアルバイト経験をもつ。2004年、三和酒類入社。製造部、営業部を経て、2014年にアメリカ子会社として設立されたiichiko USAの初代駐在員として出向。アメリカ国内では「iichiko彩天」や「いいちこシルエット」などを取り扱うバーを約500店舗にまで広げる。2023年より大分県の本社勤務に戻り、「iichiko彩天」をさらに広げる活動を行っている。


文 沼由美子
 ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』『江戸呑み 江戸の“つまみ”と晩酌のお楽しみ』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。

■ カンパリについて


カンパリが誕生したのは1860年。創業者のガスパーレ・カンパリ氏は、創業間もない1867年にミラノのドゥオモ広場の一角に「カフェ・カンパリ」を出店。発売当初から、そのほのかに甘く、心地よい苦みをたたえたリキュールはミラノっ子たちの間で大流行。やがてカンパリはミラノをはじめイタリア各地でその名を馳せるようになりました。 カンパリは、その鮮やかな赤色、オレンジやハーブの洗練された複雑なアロマ、そして独特のほろ苦い味わいが唯一無二の存在として、多くの人々を魅了してきました。創業から160年以上経った現在でも、その秘蔵のレシピは変わることなく受け継がれており、濃厚なアロマとビターテイストは、パーフェクトなベースとして、今では世界中で数々のカクテルに使用されています。

CAMPARI(カンパリ)ソーシャルメディア
Instagram:https://www.instagram.com/camparijapan/
Facebook:https://www.facebook.com/CampariJapan
X:https://www.twitter.com/campari_japan

■ iichiko彩天について


日本を代表する本格焼酎ブランド「iichiko」が、米国トップバーテンダーと共同開発した「iichiko彩天」。焼酎の常識を覆す、プロユース仕様・アルコール度数43%の麦焼酎です。日本伝統の「麹」由来のうまみを最大限に活かし、力強く重厚な味わいを実現。2025年6月17日(火)より日本市場に向けて発売されました。

iichiko彩天商品情報はこちら
Webサイト:https://www.wa-spirits.com/ja
Instagram:https://www.instagram.com/wa__spirits
YouTube:https://m.youtube.com/@WA-SPIRITS.Official

iichiko彩天 × CAMPARI 『麹ネグローニ』特設サイトはこちら

関連記事はこちら

PAGE TOP