fbpx

バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2023.11.8 Wed

「アイリッシュコーヒーの日」記念企画 ブッシュミルズでつくる
アイリッシュコーヒーの魅力
「シングルモルト12年」のリッチな果実の香りとコーヒーのベリー感を合わせる。

高宮裕輔さん(TIGRATO / 東京・四谷)

PR:アサヒビール株式会社

1940年代、アイルランドで誕生したアイリッシュコーヒー。アイリッシュウイスキーとコーヒー、そしてクリームを合わせる伝統的なホットカクテルです。
来たる「アイリッシュコーヒーの日」(1月25日)に向けて、400年以上の歴史を持つ「ブッシュミルズ」は、全国のバーへ「アイリッシュコーヒーフェア」を提案いたします。
BAR TIMESでは、コーヒーカクテルのスペシャリスト3人に世界最古のウイスキー認可蒸溜所「ブッシュミルズ」を使ったアイリッシュコーヒーのアプローチと魅力をご紹介。
「TIGRATO」高宮裕輔さんが提案するのは、オロロソシェリー樽とバーボン樽で熟成後、マルサラ樽で仕上げる「シングルモルト12年」とノンカフェインコーヒーによる1杯。 真冬の特別な1日は、アイリッシュコーヒーで乾杯しよう!

アイリッシュコーヒーはシンプルだけど個性を出せるカクテル

「TIGRATO」では、常時5種類ほどのスペシャルティコーヒーを用意し、エスプレッソマシンやドリップの器具を揃え、多彩なコーヒーカクテルを展開している。だからこそ、高宮さんにとって、アイリッシュコーヒーは「シンプルだけど個性を出せるカクテル」だと語る。

「どんな豆を使い、豆の持つ風味をどう生かすか。選択肢は無限大で、そこにつくり手の個性が表れます。それに、アイリッシュコーヒーはコーヒーとクリームが織りなす褐色と純白の色味、深みとクリーミーさ、温かさと冷たさの温度といったコントラストが最大の魅力。こんなコントラストを生み出せるカクテルは他にありません」

コーヒーカクテルのスペシャリストの高宮さん。思い出に残っているのは、初めてアイリッシュコーヒーを飲んだ地元の喫茶店でのものだ。

「店内にはテーブルゲームのインベーダーがあって、ジャズが流れ、そこだけ時が止まったような不思議な空間。マスター1人で切り盛りされていて、バーテンダーのキャリアをスタートしたばかりの僕に薦めてくれたのがアイリッシュコーヒーでした。そこで使われていたのはブッシュミルズの『ブラックブッシュ』。濃厚なコーヒーとクリームのバランスが絶妙で、厚切りのピザトーストとの相性も抜群でした」

コーヒーの個性を見極めて抽出。クリームの固さはコーヒーの個性に合わせる

「アイリッシュコーヒーはアイルランド南西部にあるフォインズ飛行場のパブのシェフをしていたジョセフ・シェリダンが乗客に身体を温めてもらおうと考案した事がはじまりといわれています。アイリッシュコーヒーを提供する時はお客様の意見を訊いて、そのお客様に合ったつくり方でお出しするように心がけています。一度召し上がるとリピーターになっていただけることが多いカクテルです」 

高宮さんがアイリッシュコーヒーをつくる際に大切にしているのは、コーヒーの持っている個性をアイリッシュコーヒーそのものの個性として反映することだ。
注文はお客の好みを訊き、コーヒー豆を選ぶところから始まる。ビターあるいは酸味が立つものがよいか、深煎りか浅煎りか、コクやさっぱり感といった濃度感の好みは。選んだコーヒー豆によって、エスプレッソマシンやハンドドリップなどその個性がもっとも冴える方法で抽出する。

浮かべるクリームもコーヒーによって泡立てる固さを変える。軽やかなコーヒーなら、クリームは口どけよくゆるめに。深く濃いコーヒーなら、クリームはもったりとしたしっかり目に。それも、口中で一体となる「なじみ感」を目指してのことである。

「シングルモルト12年」は、伝統の3回蒸溜を経て、オロロソシェリー樽とバーボン樽で熟成後、マルサラ樽で仕上げたもの。このユニークな方法によりリッチなドライフルーツ、シェリー酒の複雑な味わいを与えている。イチゴやアメリカンチェリーのような風味のノンカフェインコーヒーに、深みと濃厚さが加わる。

「シングルモルト12年」とイチゴのような風味のノンカフェインコーヒーで、クリアで深い味わいに

「TIGRATO」で使うコーヒー豆は、シングルオリジンのスペシャルティコーヒー。ブッシュミルズ「シングルモルト12年」をアイリッシュコーヒーに採用する理由を、高宮さんはこう語る。

「コーヒーが持つチェリー、チョコレート、シトラスなどのフレーバーをストレートに生かしながらなじんでくれます。カクテルはそれぞれ材料の個性が立ちながら調和させる事が大切。ブッシュミルズはアイリッシュコーヒーに適したウイスキーだと思います」

今回使うのは、ノンカフェインのコーヒー豆。ことに、夜の時間帯は注文の需要は高いという。

「ノンカフェインのコーヒーと聞くと少し味が劣るイメージがあるのですが、この豆はびっくりしますよ。イチゴやアメリカンチェリーのようなベリー感が特徴で、ノンカフェインと気づかないくらい。リッチなフルーツ感や熟成感のある『ブッシュミルズ12年』を合わせると、ほうじ茶のようなニュアンスが出てきて、ローズヒップとほうじ茶を合わせたような味が愉しめます」

「シングルモルト12年」でつくるリッチな味わいのアイリッシュコーヒー

〈レシピ〉
・ブッシュミルズ「シングルモルト12年」 30ml
・スペシャルティコーヒー「エチオピア」(ノンカフェイン) 18g
・湯 180ml
・シロップ 10ml
・生クリーム(乳脂肪分35%)120ml
・ボブズ アボッツ ビターズ 1dash


〈つくり方〉
①浸漬式ドリッパーに挽きたてのコーヒー豆と湯をセットし、2分間待つ。ドリッパーにブッシュミルズ「シングルモルト12年」を注いで抽出し、コーヒーをサーバーへ落とす。
②生クリームにシロップを加え、ミルクフォーマーで泡立る。1をグラスに注ぎ、生クリームをストレーナーで濾しながらフロートする。
③仕上げにボブズ アボッツ ビターズを1dash振りかける。

カクテルメイキング動画はこちら

レシピのポイント
「今回は、浸漬式ドリッパーで抽出します。抽出にブレがなく再現性を大事にしているためです。『シングルモルト12年』を加えて抽出することで、コーヒーのフレーバーと一体化するうえ、ウイスキーの角がとれてまろやかになります」

高宮 裕輔(たかみや ゆうすけ) プロフィール

1983年生まれ。東京・四谷「TIGRATO」バーテンダー、ディレクター、株式会社はくすけ代表。
世界的なカクテルコンペティションにおいてファイナリストに名を連ねる。カクテル以外にもコーヒーやジェラートを愉しめる店として、2018年東京・四ッ谷に「TIGRATO(ティグラート)」を開店。
昼から営業するなど、バーテンダーの働き方改革にも尽力。コーヒーへの造詣が深く、日本におけるコーヒーカクテルの第一人者として知られている。


[TIGRATO(ティグラート)]

東京都千代田区六番町13-6
Tel: 03-5214-1122


インタビュー・文 沼 由美子
インタビュー・文 沼 由美子 ライター・編集者。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。

アイリッシュコーヒーフェア 詳細はこちら


   

BAR TIMES INFORMATION

関連記事はこちら

PAGE TOP