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2023.09.8 Fri

カンパリグループ・カクテルグランプリ審査員
「アペリティーボ」スペシャルインタビュー
「ブランドをどれだけ愛しているか
僕らも知らない魅力に気づかせてほしい」

江刺幸治さん(SPIRITS BAR Sunface SHINJUKU)
[PR]CT Spirits Japan株式会社

2023年10月、カンパリグループのCT Spirits Japanは、「アペリティーボ&パイオニア」をテーマとした日本最高峰を決めるカクテルコンペティション「カンパリグループ・カクテルグランプリ2023」を開催する〈応募期間:2023年10月1日(日) 23時59分まで〉。

大会の目的は、イタリアには欠かせない「アペリティーボ」文化の浸透、そしてカクテルの新時代を切り開くような「パイオニアカクテル」の創造をすること。
優勝者には、カンパリグループのブランドをより探求するためのイタリア研修旅行が贈呈される。
審査員は、前年優勝を果たした江刺幸治さん、カンパリブランドアンバサダーを務める小川尚人さん、世界をまたにかけて第一線で活躍するバーテンダーの南雲主于三さん、後閑信吾さん、坪倉健児さんという豪華な顔ぶれ。

大会を前に、「アペリティーボ」にふさわしいカクテルと挑戦者へのメッセージを、審査員ひとりずつに訊いた。


「カンパリグループ・カクテルグランプリ2023」の詳細は上のバナーからご確認いただけます。イノベーティブで独創的なカクテルを生み出すべく、皆様のエントリーをお待ちしております。

〈アペリティーボ〉とは 
アペリティーボ(Aperitivo)は、食事の前に飲まれる飲み物や料理のことを指すイタリア語の用語です。これは、食欲を刺激し、食事の前に胃を準備する役割を果たすものを指します。アペリティーボは、一般的にアルコールを含む飲み物(カクテルやワインなど)や、軽食(オリーブ、ナッツ、チーズ、生ハムなど)が含まれます。イタリア文化では、アペリティーボは友人や家族との社交の場を提供し、会話や楽しい時間を共有するための一習慣として重要な役割を果たしています。アペリティーボの時間には、人々が日常のストレスを忘れ、くつろぎながら美味しい飲み物と料理を楽しむことが一般的です。


撮影場所/SPIRITS BAR Sunface Shinjuku(東京・西新宿)
カンパリグループ・カクテルグランプリ2023 審査員 江刺幸治(えさし こうじ)さん
1980年生まれ。「SPIRITS BAR Sunface SHINJUKU」オーナーバーテンダー「カンパリグループ・カクテルグランプリ2022」優勝者。優勝カクテル名は「Calavera Espresso Margarita」(テキーラ/カンパリ/エスプレッソ)。19歳から飲食業界に携わり、23歳からテキーラバーの店長となる。その後オーセンティックバー、ラムバーなどを経て、2011年にスピリッツをコンセプトとした「SPIRITS BAR Sunface」をオープン。2015年「ホセ・クエルボ ドンズ・オブ・テキーラ」世界総合優勝。「ハバナクラブ カクテルグランプリ 2018」日本大会優勝。各種セミナー講師や自らのスピリッツブランドの立ち上げなどを行い、日本のスピリッツ業界発展のために尽力している。


「カンパリグループ・カクテルグランプリ2022」優勝。イタリア現地で「アペリティーボ」が文化であることを体感

テキーラのカクテルコンペティションで世界総合優勝をはじめ、輝かしい成績を収めてきた江刺幸治さん。昨年、「カンパリグループ・カクテルグランプリ2022」に挑戦したのは、優勝を果たしてイタリア現地で「アペリティーボ」を身をもって体感したいという思いがあった。 

「僕のバーはインバウンドのお客様が多く、ネグローニを頼まれることが非常に多かったので、本場でカンパリの生産方法や文化を学びたくて応募しました。約10日間のイタリア研修旅行では、しっかりアペリティーボという文化を体験できました。カクテル単体で成り立たせるのではなく、おいしい食事や楽しい人たち、そして素敵なリキュールが揃っているっていうことが大前提なんです。カクテルによって友人との会話に華を咲かせたり、食事に向かう前の体調を整えるなど、カクテルは主役(味)でありながら脇役(空間)も輝かせる効果があるのが魅力です。単に味わうだけでなく、その時間と空間を楽しむということですね」

日本で「アペリティーボ」文化が浸透していく可能性について、江刺さんは「十分ある」と考えている。

「日本には元々お通し文化がありますが、それは世界的にも珍しい方だと思います。アペリティーボは、お通し文化の超絶発展形だと思うんですね。バーでも、フードペアリングに近いような形態で料理とカクテルが発展していけば、1軒目からバーで愉しむ、という流れが生まれるのではないでしょうか。日本もイタリアも食事がおいしい国ですから、可能性は高いと思います」

「アペリティーボ」カクテルを新しく生むには、まず「世界観」を創ること

大会に出品する新しいカクテル開発には、「おいしければいいというわけではない」と江刺さんは言う。

「何を想像するのかは自由です。みなさんそれぞれに自分の人生ドラマがありますから、あの時にこのカクテルをつくったらよかった、なんてイメージでもいいと思います。彼女のお父さんに会うときに飲むカクテルとか、レモンやライムが手に入らない未来を想定してそれらを使わないカクテルとか。世界観をちゃんと創ることで、選ぶ素材も味わい方もその先の広がり方も変わってきます。こんなシチュエーションで飲んでほしい、こんな未来が来たらいいな、といった具体的な世界を見せていただきたいと思います」


江刺さんが、前年の「カンパリグループ・カクテルグランプリ」で優勝を果たしたのは、テキーラ、カンパリ、エスプレッソなどを合わせた「Calavera Espresso Margarita(カラベラ エスプレッソ マルガリータ)」というこれまでにない新しいカクテルだった。大会のテーマは「トレンド アンド シグネチャー」。フックになったのは、自分が好きなアニメ・漫画を織り込むこと。そこで骸骨(カラベラ)の印象的な絵が描かれるテキーラ「エスポロン」の熟成違いの3種類を使い、ラベル3枚の絵で物語をつくるように世界観を構築していった。

「最初はネグローニベースでレシピを考えていたのですが、これがどうあがいてもうまくいかない。シャワーを浴びているときに、ふと『エスプレッソ マルガリータ』という単語が降りてきて、いざつくってみたら、エスプレッソを加えることでバランスがすごくよくなったのです。そこから、プレゼンテーションでもネグローニのトレンドを追うのではなく、新しいものを創り出すという目線に切り替えて、エスプレッソ マルガリータ自体が新たなトレンドとなりうるカクテルだという内容にしました」


「カクテルグランプリ」挑戦者へのメッセージ

「メーカー主催のコンペティションである以上、使うお酒への愛情は欠かせません。誰よりもベーススピリッツやベースリキュールのスペシャリストになって、審査員すら知らない魅力や可能性に気づかせてくれるような作品を期待します。そのお酒がどれだけ好きかというアピールもすごく大事。今まで自分がつくってきたシグネチャーカクテルのベースを何々に変えました……というだけだと、いかんせん面白くないですし、情熱が伝わってきません。もしカンパリが好きだったら、カンパリをどれだけ愛していて、カンパリは俺に任せろ、というぐらい情熱を伝えた方が審査員にも響きます。メーカーのアンバサダーを決める側面もあると思いますので、僕が言うのもなんですが、やっぱり、そのブランドに愛情を持って挑戦する人がいいと思います」


 江刺さんがつくる「アペリティーボ」カクテル 

大会審査員である江刺幸治さんに、オリジナルの「アペリティーボ」カクテルをつくっていただきました。カクテルの詳細は後日公開いたします。

SPIRITS BAR Sunface Shinjuku

幾度もメキシコを訪れ、30カ所以上のテキーラ蒸留所を訪ねたオーナーバーテンダーが選ぶ テキーラやメスカルをはじめ、ラム、ジン、ウイスキーなどのスピリッツを多彩に揃える。国産のスピリッツの扱いも豊富。メニューはなく、 味の好みや会話からカクテルやスピリッツを選んで提供し、時季のフルーツのカクテルにも力を入れる。美しいグラスにも注目を。

東京都新宿区西新宿1-13-7 大和家ビル10F
Tel:03-6302-0809



インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。


「カンパリグループ・カクテルグランプリ2023」の詳細は上のバナーからご確認いただけます。皆様のエントリーをお待ちしております。


   

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