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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2022.11.21 Mon

バータイムズ ボトルドカクテル 新シリーズ『カレーのためのスパイスハイボール』
開発プロジェクトが始動![vol.1]

バータイムズではこれまでに3つのボトルドカクテルを商品化してきました。薬草酒のスペシャリスト、鹿山博康さん(Bar BenFiddich)監修の『ベンフィディックマンハッタン』、コーヒーカクテルの第一人者、高宮裕輔さん(TIGRATO)監修の『ティグラートコーヒー』、ドリンククリエイター野村空人さん(ABV+)監修の『オリジン アビエーション』です。いずれもそれぞれのバーテンダーの得意分野を活かしたカクテルで、いわば「スペシャリテカクテル」として人気を集めています。
ボトルドカクテルについて、詳しくはこちらから

「家庭料理と一緒に楽しむ食中酒」がコンセプトの新シリーズ始動!
第一弾は、カレーとのベストマッチを追求した新感覚スパイスハイボール

これまでのボトルドカクテルは、バーテンダーの特別なカクテルを自宅で楽しむことをコンセプトとしていましたが、新シリーズのコンセプトは、「家庭料理と一緒に楽しむ食中酒」です。最初に選択した料理は『カレー』。カレーには今まで何のお酒を合わせていたのかを考えると、やはりビールが多かったかもしれません。カレーのスパイスにビールのビター感は合わなくもないですが、お腹が膨れてしまうので何杯も飲めません。そこで私たちが求めたのは、カレーのスパイシーな味わいを引き立てる爽快ハイボール。ソーダとともに立ち上がるハーバルな香りの食中酒です。バータイムズは、新シリーズの第一弾として、『カレーのためのスパイスハイボール』の開発プロジェクトをスタートします。


カレーのスパイスに合わせたスパイスハイボールがコンセプト。

元バーテンダーでハーブ園を運営する金ケ崎薬草酒造の老川和磨さんに協力依頼!

『カレーのためのスパイスハイボール』の開発パートナーとして、真っ先に思い浮かんだのは、金ケ崎薬草酒造の老川和磨さんでした。老川さんは元バーテンダー。カナダやアメリカを舞台にバーテンダーとして腕を振るっていました。その間に訪れた地産地消型の蒸溜所に感銘を受け、帰国後は出身地である岩手県金ケ崎町で「K.S.P 薬草ファーム」としてハーブ園を運営。和ハーブを中心に現在50種類以上のハーブを自社栽培し、日本の四季の恵みをそのまま閉じ込めた新感覚のリキュール『和花』も製造しています。老川さんであればバーテンダーとしてお酒の味覚にも精通し、様々なハーブも栽培しているため、早速カレーに合うリキュールの開発を相談。とても興味を持っていただき、二つ返事で協力いただけることになりました。


左が金ケ崎薬草酒造の老川和磨さん(株式会社K.S.P 代表)。自家菜園には和ハーブを中心に50種以上のハーブやスパイスを栽培しています。


老川さんのハーブ園で収穫した和ハーブを使用したリキュール『和花』。老川さんは酒造免許も取得しています。左が春のハーブから木をコンセプトとした「樹(いつき)」。ヒノキ、サザンウッド由来の森林の香りが春の訪れを感じさせます。右は秋のハーブから果実とお茶をコンセプトとした「果(みのり)」。ほうじ茶とシナモンの香ばしい香りに、紫蘇とラズベリーの余韻が長く続きます。
『和花』について詳しくは

『カレーのためのスパイスハイボール』試作の第一弾3種が完成!

バータイムズから老川さんにリクエストした味わいの特徴は以下の4つでした。(甘くない、ハーバルでスパイシーな印象、カレーに合う味わい、 爽快感を感じる)何度か打ち合わせを重ね開発依頼から約1ヶ月、いよいよ3種類の試作品が送られてきました。

【試作①】柚子×生姜×クミン
【試作②】カカオ×ブラウンカルダモン×ほうじ茶
【試作③】ドクダミ×実山椒×カレーリーフ×グリーンカルダモン

素材を見たただけでもワクワクします。いずれもカレーに含まれるスパイスが使用され、キャップを開けるとふわぁ〜っとスパイスの香りが漂います。本当にカレーが食べたくなる香りです。


3種類のプロトタイプが完成! キャップを開けるとふわぁ〜っとスパイスの香りが漂い、今すぐにでもカレーが食べたくなるいい香りです。


ちなみに液色はこんな感じです。左から「柚子×生姜×クミン」、「カカオ×ブラウンカルダモン×ほうじ茶」、「ドクダミ×実山椒×カレーリーフ×グリーンカルダモン」。今後の課題として液色も検討中です。

早速テイスティング&カレーライスと一緒に乾杯!

まずは試作①の柚子をテイスティング。(ひと口飲む)まさにカレー!クミンと生姜の相性は何となく良いのは分かっていましたが、柚子がこんなにフレッシュに感じるとは!スパイスにいい感じで柑橘を感じる傑作だと思いました。

次は試作②のカカオです。(ひと口飲む)えっ、予想を反したやさしい味!カカオのビター感にブラウンカルダモンのスーッとした爽やかさ、そしてほうじ茶が香ばしさを高めていて、全てが合わさると丸みがありますが、少しクセのある複雑さも。どんなカレーに合うのか考え中です。

最後は試作③のドクダミです。(ひと口飲む)まさにハーブ酒!実山椒のスパイシーさと相まって人によっては好き嫌いが分かれそうですが、個人的にはこれもめちゃくちゃカレーに合いそうです。結構ハーバルなのでどんなカレーに合わせたら美味しいのか悩みます。


お家のカレーライスと「柚子×生姜×クミン」のスパイスハイボールを合わせてみました!

早速自宅でカレーライスをつくり、「柚子×生姜×クミン」のスパイスハイボールと合わせることに。炭酸の弾ける泡に乗せてクミンがより一層香ります。カレーのスパイスにクミンの香りやスパイシーさが消されてしまうかとも思いましたが、鼻に抜ける柑橘とスパイス感はしっかりと感じられました。逆にカレーの味わいを一度リフレッシュしてくれる感覚で、カレーも進むしスパイスハイボールも進みます。甘くないことをリクエストのひとつに挙げているので、糖分はエキス分の10%に抑えています。リキュールと炭酸の割合は1:2もしくは1:2.5。この割合ならジンフィズと同等の糖分になるよう計算されているそうです。個人的にはもう少し甘さを抑えてもいいかな、というのが正直なところ。商品化した際にはこの部分もブラッシュアップしていきたいと思っています。

次回はカレーのプロにリサーチします!

商品化するのは1種類のみを予定。味わいの方向性が3種類とも全て違うので、素人だけで決めてしまうのはいかがなものか。ということで、都内で評判のカレー店でテイスティングをお願いし、どれがもっともカレーに合うのか意見を聞きに行きました。その内容は次回ご紹介いたします!

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