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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2022.07.11 Mon

Woodford Reserve Old FashionedOld Fashioned

金子 道人さん(LampBar)奈良


金子 道人さん(Lamp Bar)によるウッドフォードリザーブ オリジナル オールドファッションドをご紹介します。

Old Fashioned
レシピ
・ウッドフォードリザーブ 40ml
・クライヌリッシュ 14 年 10ml
・自家製キャラメリーゼハニー 10ml
・オレンジピール
・カシアバーク
・自家製チェリー
つくり方
ウッドフォードリザーブ、クライヌリッシュ、キャラメリーゼハニーをミキシンググラスに入れる。
そこに軽く焦がしたオレンジピールを、オイルを出すようにツイストしてから加え、ステア。
氷を入れたグラスに注ぎ、火で炙ったカシアバークとオレンジピール、チェリーを飾る。

素材の使い方で甘酸苦をコントロール
金子 道人さんインタビュー


厚みをつけるべくウイスキーをブレンド
オールドファッションドは近年最も進化しているカクテルの一つで、飲みやすさと複雑性が両立した、バランスの良いクリエイティブなレシピが増えました。
それと並行して、ベースにウッドフォードリザーブが使われることも増えてきた印象があります。まろやかでスムースかつまとまりのある味わいからは近代的な印象を抱きますし、カクテルに使いやすいからだと思います。
今回のレシピでは、ウッドフォードリザーブをベースにしつつ、スモーキーさを持つクライヌリッシュもブレンドすることで厚みをつけています。

酸味は香りの“印象”でコントロール
オールドファッションドにおいては、特に甘味と酸味のコントロールが重要だと感じています。
今回、甘味の要素として使用するキャラメリーゼハニーは、シナモン、クローヴ、胡桃、アーモンドを漬け込んだハチミツを焦げるくらいキャラメリーゼし、奈良の紅茶で伸ばしたもの。キャラメリーゼすることで苦味の役割も担えます。一般的には、酸味の要素としてオレンジスライスを入れたりすることもありますが、今回はピールのみに留めています。温度が高いハイアルコールのカクテルは、酸味の使い方に気をつけないといけません。オールドファッションドは温度が低すぎないカクテルですし、むしろ温度が上がって美味しくなるとも思っています。だからこそ、今回はあくまで酸味の“印象”としてオレンジピールを用いているんです。香りの印象で味の感じ方も変わりますから。それを感じてもらいやすいように工夫もしており、ピールは宙に浮かせながら飲むときに鼻先にくるようにセットしています。

甘い洋菓子のような味わい
オレンジピールのほか、ウッディさが際立つカシアバークなど、素材に工夫を凝らすことで、ウ ッドフォードリザーブのボリューム感が増し、まろやかさも活かされています。まったりと甘い香りと風味がバランス良くまとまっており、しっとりとした美味しい洋菓子のような仕上がりになっています。

金子 道人(かねこ みちと)
和歌山と奈良のバーで修業を積み、2011年に「LAMP BAR」を開業。「ワールドクラス 2015」にて世界一に輝くと、世界中のバーでゲストシフトやセミナーをこなすなど、名実ともに世界的なバーテンダーに。2022年には台湾でカクテルブックを出版し、現在はバーコンサルティングにも携わるなど、バーテンダーとしての活躍の幅を広げている。


Lamp Bar
奈良県奈良市角振町 26 番地 いせやビル 104 号
「カクテルの起源」「時代と歴史の旅行」「カクテル・ダークサイド」の3つのコンセプトからなるカクテルバー。コンセプトごとに内装が異なる3つのフロアを擁し、クラシックカクテルはもちろ
んのこと、古都・奈良の要素を取り入れたクリエイティブなカクテルも味わえる。「The Asia’s 50 Best Bars 2022」で西日本勢最高位となる20位を記録。



金子 道人さん(LampBar)のオールド ファッションドメイキング動画をご覧になれます。撮影場所:Lamp Bar 

インタビュー・文 小針真悟
酒専門メディア「LiquorPage」運営責任者。記事の執筆のみならず、写真撮影、WEBデザインまで一人でこなす。自身のメディアでの活動だけでなく、ジン関連の書籍やテキーラの専門誌などへの執筆協力、カクテルやイベントの撮影協力のほか、大小様々な酒類イベントの運営に参画した実績も持つ。近年は酒類メーカーのWEBマーケティングにも携わるなど活動の幅を広げている。



   

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