BAR TIMES

2019.03.7 Thu

「柑橘ソムリエ愛媛」の柑橘を使い
爽やかな香りに包まれたカクテル試作会

『愛媛柑橘応援プロジェクト』

2019年2月5日、東京四谷『ティグラート』にて「『愛媛柑橘応援プロジェクト』カクテル試作・商談会」が行われました。これは、昨年7月に甚大な被害をもたらした西日本豪雨の被災地域の復興を目的とした『HASHIWATASHIプロジェクト』の一貫で、愛媛県宇和島市も約534ヘクタールのみかん畑が大きな被害を受けました。こうした中、柑橘の新しい用途を開発し、より販路を広げるために行われたのがこのカクテル試作・商談会です。当日の様子をレポートいたします。


会場に並べられた「柑橘ソムリエ愛媛」のメンバーが栽培した柑橘。


「柑橘ソムリエ愛媛」のメンバーであり、自身も柑橘の栽培を行う大久保農園代表・大久保幸裕氏。愛媛柑橘の特徴や魅力を参加者に紹介する。

プロジェクトの推進役は、NPO法人「柑橘ソムリエ愛媛」のメンバーである大久保幸裕氏と二宮新治氏。その「柑橘ソムリエ愛媛」を強力にサポートするのが、様々なカクテルコンペティションの出場経験を持つ新進気鋭のバーテンダーであり、会場となった『ティグラート』のディレクター高宮裕輔氏。そしてもうひとりが、ワールドバリスタチャンピオンシップ国際審査員を務めるボンタイン珈琲本社社長の加藤慶人氏だ。この両名で、愛媛柑橘を使ったカクテルデモンストレーションを実施。デモンストレーションがスタートするやいなや、会場は爽やかな香りに包まれ、首都圏のバーテンダーやバリスタ、バイヤーなど飲食業に携わる人たちで大賑わいとなりました。

会場の雰囲気をお伝えする前に、まずは愛媛柑橘のご紹介。大久保氏や二宮氏で結成された「柑橘ソムリエ愛媛」メンバー全体では、レモンやポンカン、伊予柑、せとか、黄金柑、甘平などなど、初めて耳にする柑橘を含め約30もの豊富な種類の柑橘を栽培。無農薬栽培に取り組む生産者も多く、風味の良さはもちろん、ピールまで使用できる無農薬栽培ならではの高い安全性も魅力です。また、飲食店との直接取引やイベント販売など独自の販路を開拓しているため、スーパーで手にすることはほぼできません。自然に育った柑橘は、大きさや形、色も様々ですが、採れたては葉まで香り豊か。味わいもこれまで知ったものとは別段のおいしさです。


会場となった「ティグラート」のディレクター・高宮裕輔氏。多くのカクテルコンペティションに出場経験を持つ、今注目のバーテンダーだ。
さて今回、高宮氏と加藤氏は10種類の柑橘でカクテルを試作。最初に出来上ったのは、高宮氏による「文旦のピールと媛レモンと鰹節カクテル」。削りたての鰹節とウオッカをフランベして抽出した旨味と、媛レモンのすっきりとした酸味と甘さ、文旦の香り高くほろ苦いピールが爽やかなアクセントのカクテルです。柑橘と鰹節は想像以上に相性が良く、ピールの苦味も◎。続いては、「伊予柑のエスプレッソマティーニ」。軽やかな酸味のあるコスタリカ産のコーヒー・ラリアドラゴンと甘みが強く豊かな香りが特徴の伊予柑果汁を合わせたジューシーでコク深い一杯。個人的には、このカクテルが飲めるお店が近くにあったら、毎日のように通ってしまいそうなほどおいしかったです。



ボンタイン珈琲本社社長の加藤慶人氏。コーヒーを使ったカクテルはさずがはどちらも深みのある味わい。
そして、加藤氏がつくったカクテルのひとつは、「媛レモンのエスプレッソ」。ノンアルコールなので、お酒が飲めない時にも楽しめる一杯です。皮ごと媛レモンをスライスし、エスプレッソコーヒーを回しかけながらカップに注げば完成。皮ごとスライスしたことで、まるで山椒のような風味を感じることができました。もうひとつが、アルコール入りのコーヒーカクテル「伊予柑とコーヒーとウイスキーのカクテル」。スコッチウイスキー、ケニア産コーヒーのエスプレッソ、伊予柑の果実をスクイーズしたものを1:1:1の割合で混ぜ合わせ、シロップで甘みを調整。おろし生姜もアクセントに。



左から、高宮氏作の「文旦のピールと媛レモンと鰹節カクテル」、「伊予柑のエスプレッソマティーニ」。加藤氏作の「伊予柑とコーヒーとウイスキーのカクテル」、「媛レモンのエスプレッソ」。


ワークショップで発表されたイベント参加者によるカクテル。どれも思考を凝らした作品に。

デモンストレーションのあとは、グループに分かれて実際に柑橘カクテルをつくるワークショップが行われました。参加者が思い思いに愛媛柑橘を手に取り、試行錯誤をしながらカクテルづくりに挑戦。皆さん、カクテルづくりという共通の目的に向かい、和気あいあいとしながらも真剣な眼差しで取り組む姿が印象的でした。ワークショップで完成したカクテルは、味わいの特徴などをプレゼンテーションし、大久保氏がテイスティング。どのカクテルも素材の良さを余すことなく活かそうという想いがうかがえ、それぞれ個性豊かな一杯に大久保氏も感激の様子でした。爽やかな柑橘と香ばしいコーヒーの香りに包まれながら、『愛媛柑橘応援プロジェクト』のカクテル試作・商談会は大盛況のうちに幕を閉じました。

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