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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2016.04.8 Fri

錫の魅力を引き出す熟練の技が
味わい深い逸品をつくり出します
お酒を格段に美味しくする
大阪錫器(すずき)の酒器

BAR TIMES STORE から生まれた和酒と酒器の
コンセプトショップ 雪月花[setsugekka]

日本の錫器の歴史

錫器が日本に伝わったのは今から約1300年前といわれ、奈良正倉院宝物に錫製薬壷・水瓶などが数点保存されています。金、銀に並ぶ貴重品であった錫は宮中でのうつわや有力神社の神酒徳利、榊立などの神仏具としてごく一部の特権階級のみ使用されてきました。『人倫訓蒙図彙』(1690年出版された風俗事典的絵本)では「錫師は錫鉛を以て徳利鉢茶壺を造る、」と記され、江戸初期に京都を中心に製作されていた事が確認されています。その後広く一般にも普及していくと酒器や茶器の形も美しさを保ちながら使い易さを重視した現在の形に落ち着いてゆきました。

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錫器の特徴

[すぐ温まる、すぐ冷える] 加熱する、冷却する。どちらをするのも周りから熱を移動させなければいけません。陶器に比べ1.8倍の速さで熱を移動し、50倍の速さで全体に伝える錫は燗や冷酒の器として最適です。

[凹凸から生まれる細やかな泡] ビールを美味しく飲むには細やかな泡で蓋をすることが欠かせません。タンブラーの内側についた凹凸はビールを当てることで細やかな泡を生み出します。

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大阪錫器の商品はどのような作り方をしているのか「銚子 イブシ 駒形」を例にご紹介いたします。


k_1[1.材料]材料は「錫」という金属です。「錫石」(Cassiterite)という鉱石から精錬され、青銅器の材料として古代から使われていたこともあり日本でも盛んに採掘されていました。しかし人件費の高騰などもあり、現在ではその多くをタイ・インドネシアなどから輸入しています。
k_2[2.鋳造]錫を溶かし、液体になった錫(湯と呼びます)を型に流し込んで必要な形に作り変えます。部品が増えるとその型が必要になりますので、商品ごとに多くの型が保管されています。
k_3[3.ロクロ削り]鋳造で作ったもので丸い形のものはろくろを使って形を整えます。厚い塊から専用の刃物を使って削りだすことにより、精度の高い商品を作り出しています。
k_4[4.焼き合わせ]熱したこてで上下に分けて作った部品を、共付け溶接で接合させます。一塊ではなく上下を分けて作ることで、内側もきれいに仕上げることができるようになります。
k_5[5.ロウ付]ロウ材という錫よりも低い温度で溶ける金属を接着剤にして、そそぎ口と持ち手の基部を取り付けます。
k_6[6.絵付]塗り残しや薄い部分がないように注意しながら絵の具で模様を描いていきます。ここで描いた場所が完成したときに光る場所になるので、それを想像しながら慎重に描いていきます。
k_7[7.くさらし]酸に浸けることで錫の表面を侵食させて凹凸をつくります。絵付で描いた場所は侵食されないので一段もり上がり、豊かな風味が生まれます。
k_8[8.漆塗り]くさらしでできた凹みに漆を塗りこんでいきます。塗り残しが無いよう丹念に、塗りむらができないよう慎重に。
k_9[9.最終仕上]余分な漆をふき取り全体のつやを出した後、持ち手を取り付けます。
k_10[10.完成]最後に傷がついていないか、持ち手がぐらついていないか、などを確認して完成となります。

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